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ひとときの休憩を豊かにするプロダクト/A-moment
2025.10.28 |
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上/少しの休憩を促す製品を展示。寄りかかり休憩スタンドは、腰までの「Stand-Short」と背中までの「Stand-Tall」がある。「Stand-Light」は、Shortの素材や形を再構成したもの
「A-moment(ア・モーメント)」は、「ほんのひとときを、すこし豊かに。」をコンセプトに掲げる家具ブランドである。産業機器部品を取り扱うものづくり商社の昇栄産業が、初の自社製品として2023年12月に販売を開始した。同社は1974年設立以来、板金や木材加工、機械加工や各種処理など、幅広い技術を持つパートナー企業とのネットワークを背景に、さまざまな産業機器部品製造のトータルコーディネートを行ってきた。
A-moment誕生のきっかけとなったのは、2019年に東京都中小企業振興公社が主催する「事業化チャレンジ道場」への参加であった。市場のニーズに即した自社製品の開発を手助けるプログラムで、昇栄産業は、これまで築いてきたものづくり体制を生かすことで、自社の成長だけでなく協力会社の仕事にも広がると考え、開発に挑んだ。
そして「他にないものをつくる」という発想で、「寄りかかり」と「少しの休憩」をテーマに生まれたのが、寄りかかり休憩スタンドである。コロナ禍で働き方の変革が起こり、仕事と休憩がシームレスにつながるライフスタイルが広がるなか、短時間で気軽に休むニーズをとらえ、開発された。立ったまま寄りかかり、体を楽に預けられるのが特徴である。背もたれの高さは2種類。そのうち、ショートタイプのスタンドを軽量かつ低価格に再構成したモデルも取り扱う。
他にもA-momentでは、少しの休憩を促すユニークなプロダクトを展開している。「HipBar」は、歩道のガードレールに腰掛けるように使えるスツールだ。一本のパイプを曲げたシンプルな形で自立し、簡単に移動も可能。横方向にスタッキングして省スペースで収納できるのも魅力だ。「PartitionChair」は、椅子とパーテーションが一体となった製品。腰掛けると周囲の視線や環境から程よく遮られ、落ち着いて作業したり、休憩したりできる。オフィスのほか、カフェ、図書館などの公共施設といった、さまざまな空間で活躍するだろう。

椅子とパーテーションが一体となった「Partition Chair」。セットで使える専用テーブルも展開

「Hip Bar」は、クッションシートやドリンクホルダーのオプションもある

