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デザインと素材加工技術で
誰もが手に取りやすい家具を

2019.08.13 |

MAGIS(マジス)は1976年、ベネチアの北東にあるトッレ・ディ・モストで生まれた家具ブランド。創業者であるユージニオ・ペラッツァが現在も率いる、ものづくりに対して情熱的で、伝統的なイタリアの家族経営の企業だ。
自社工場は持たず、生産設備のある工場と提携し、多様な技術を採用することで、芸術的な造形も大量生産を可能にし、価格を抑えることに成功している。すべての製品は基本的に、優れたデザインをより多くの人の生活に届けるというコンセプトがある。
キーとなるのはデザインと素材技術の密接な関係だ。



コンスタンティン・グルチッチによる「Brut Sofa」。背と座のファブリックを組み替えてイメージを変えることが可能。サイズ:2シーターw1335×d770×h685(sh415)㎜
コンスタンティン・グルチッチによる「Brut Sofa」。背と座のファブリックを組み替えてイメージを変えることが可能。サイズ:2シーターw1335×d770×h685(sh415)㎜


例えば、ジャスパー・モリソンの出世作ともいえる「Air-Chair」(2000年)は、エアモールディングという一体成形技術を世界で初めて家具に採用し、強度を保ちつつ、アフォーダブルな価格を実現。MAGISのブランドとしての存在感を高めるのにも貢献した。同じくコンスタンティン・グルチッチの代表作「Chair_One」(2003年)は、アルミのダイキャスト成形で、大がかりな型を用い、たった二つのパーツで構成されている。アイキャッチなトラス状のシェルを持ちつつ、スタッキングもできる都会的なデザインだ。



協働するデザイナーは上述の2名の他、ロナン&エルワン・ブルレック兄弟やマルセル・ワンダース、深澤直人など、新進気鋭から世界の巨匠と呼ばれる存在まで多彩な顔ぶれが並ぶ。現状40人弱のデザイナーの作品がある。常にデザイナーの想定を上回る、技術や素材の提案をし、デザインの可能性を広げる同社には、世界のデザイナーから一緒に仕事をしたいというオファーがあるという。



東京・青山のショールーム内観
東京・青山のショールーム内観


製品はヨーロッパを中心に8割以上をイタリア外へ輸出。日本法人は2006年に設立され、ヨーロッパで売られるほぼ全商品を扱う。プロダクト単位からブランド自体の認知を計っている。日本ではコントラクト向けが7割で、近年はオフィスでの採用が目立つ。2018年11月には東京・青山のショールームを拡張リニューアルし、従来の2倍の面積となった。設計者などプロフェッショナルはもちろん、エンドユーザーも訪れやすい空間で、更なるブランドの認知向上を目指している。



コンスタンティン・グルチッチによる「Chair_One 4star」。オフィスのみならず公共空間やレジデンスなど幅広い活用が見込める。サイズ:w510×d510×h840(sh450)㎜
コンスタンティン・グルチッチによる「Chair_One 4star」。オフィスのみならず公共空間やレジデンスなど幅広い活用が見込める。サイズ:w510×d510×h840(sh450)㎜

MAGIS

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