Loading...

id+ インテリア デザイン プラス

インテリアデザイン・建材のトレンドを伝えるメディア Presented by 商店建築

ワークプレイスの存在価値を創出する“ヒュッゲ”を体現した空間/BoConcept

2025.11.28 | レポート

上/“みせる樹冠”の12階フロア。あえてスケルトンにした天井と中庭を臨む大きなガラス窓により、オフィスは外部空間へと広がっていく


オフィス事例 ―ボーコンセプト 大阪ライブオフィス―

デンマークで1952年に創立されたボーコンセプトは、ソファやチェア、テーブルなどのハイエンドな家具や照明などを取り扱う世界的なブランドとして知られる。世界65カ国で展開されるそのプロダクトは、モダンなデザインと共に、さまざまな空間に調和しながらインテリアの付加価値となるような親しみやすさと存在感を持つ。同社では、エンドユーザーに上質な家具を提供する一方、近年は、企業のオフィスなど法人向けのニーズも高まっている。コロナ禍以降、在宅ワークが社会に浸透すると同時に、オフィスの存在意義が問われ、足を運ぶ理由が生まれるワークプレイスづくりにおいてボーコンセプトの家具と空間への視点が注目されている。その動きに呼応し、東京・青山に続いて、2025年10月には関西圏で初となる法人営業を主とするライブオフィス「ボーコンセプト 大阪ライブオフィス」を開設した。



ライブオフィスのエントランス。同社の家具は、その美しいデザイン性からオフィスのウェルカムスペースやラウンジに導入されるケースも多い
ライブオフィスのエントランス。同社の家具は、その美しいデザイン性からオフィスのウェルカムスペースやラウンジに導入されるケースも多い


世界的な建築家グループ・BIGとコラボレーションしたソファ「Nawabari」を始め、空間の個性を生み出しながら、機能性にも優れた家具が並ぶ
世界的な建築家グループ・BIGとコラボレーションしたソファ「Nawabari」を始め、空間の個性を生み出しながら、機能性にも優れた家具が並ぶ


「大阪駅周辺を中心に大型の都市開発が進むエリアにおいて、オフィスの開業・移転などが増えていくことを見据え、その空間づくりに携わる設計者や施主の方々に、当社の家具やデザインの理念を体感してもらえる場としてこのライブオフィスが生まれました」と法人営業部の米倉慎二氏は話す。このオフィス兼ショールームには、ミーティングルーム、ビッグテーブルやソファのあるワークスペース、さらに中央にはオープン型のバーカウンターが設けられている。ここで提案されるのは同社の本拠地である北欧、デンマークの暮らしに根付く「居心地の良い空間」を意味する“Hygge(ヒュッゲ)”の思想を基にした空間づくりだ。
「“ヒュッゲ”が表わす、気持ちの良い空間やリラックスできる空間体験は、時に緊張感やストレスのあるワークプレイスとは真逆のものであるかもしれません。しかし、時代の変化と共に、住宅とオフィスの垣根がなくなり、働き方やワークプレイスの使い方を個人が選ぶことが当たり前になりつつある中で、オフィスを『家よりも落ち着く場所』としてデザインすることは、働く社員の生産性の向上にもつながり、リアルなオフィスの存在理由の一つになり得ます」と話す。
その背景には、同社が掲げる「ワーク・ライフ・インテグレーション(仕事と生活の柔軟な融合)」という考え方がある。ボーコンセプトの家具が持つ、スカンジナビアンスタイルの洗練されたテイストは、来訪者を迎えるラグジュアリーな場、交流や協創を生むカジュアルな場など、多様な用途の空間に調和する。一方で、同社が積み上げてきた空間づくりのノウハウに基づくレジデンシャルな使い心地、長時間使用しやすい設計は、新しいワークプレイスデザインを後押しする。同法人事業部では、家具の張り地やカラーリングの変更、オフィス仕様への特注にも対応。また、このライブオフィスでは、実際にスタッフが働いており、“ヒュッゲ”を感じるシーンに出会うことができる。
居心地の良さや、対面でのコミュニケーションの促進、仕事への集中など、あらゆる働き方の起点となる、ボーコンセプトの家具と空間デザインに触れてほしい。



ミーティングルームには、電源コード用のヒールを設けたオフィス仕様のテーブルなどが配されている
ミーティングルームには、電源コード用のヒールを設けたオフィス仕様のテーブルなどが配されている


ソファに座り、リビングのようにくつろぎながら仕事をするシーンも。企業のカラーや空間デザインに合わせ、張り地などを仕様変更することも可能
ソファに座り、リビングのようにくつろぎながら仕事をするシーンも。企業のカラーや空間デザインに合わせ、張り地などを仕様変更することも可能


「ボーコンセプト 大阪ライブオフィス」DATA
床面積/約137.7㎡
施設利用者数/4人~
工期/2025年8月~9月
竣工/2025年10月

ボーコンセプト・ジャパン

一覧に戻る

PAGETOP