-
空間に上質さをもたらす情緒性と、機能性を併せ持つ次世代の人工皮革/東レ
2025.07.28 | レポート
-
上/Ultrasuedeの魅力と可能性を伝えるブース。「Craft of luxe」をテーマに本物志向とクラフトマンシップを表現
さまざまな素材の開発製造を手掛ける総合化学メーカーの東レは、人工皮革「Ultrasuede(ウルトラスエード)」の魅力を紹介するブースを出展した。
Ultrasuedeは、ポリエステル極細繊維を原料とし、極細繊維の束と高分子弾性体が立体的に絡み合う構造を持つ。1970年よりファッション業界で使われはじめ、上質なスエードに似た繊細な風合いと手触りに加え、耐久性やメンテナンス性に優れた画期的な素材として広まった。80年代にはインテリアにも用いられるようになる。現在は銀面調人工皮革Ultrasuede nuや厚み0.5㎜から2.7㎜まで、用途に応じた製品が豊富にラインアップされ、多様なプロダクトや空間に活用されている。
また、ポリマーリサイクルの導入や、植物由来ポリマーへの移行など、環境対応素材としても注目されている。
今回の展示ブースは、「Craft of Luxe」をテーマに構成。クラフトマンシップと本物志向を伝えることを大切に、UltrasuedeとUltrasuede nuの多様な表情を持つ木材を掛け合わせた展示を行った。
「Ultrasuede HP」は、「HP=ハイパフォーマンス」の名が示す通り、高い耐久性が特長。ひっかきや摩擦に強く、椅子やソファの張り地に最適だ。カラーラインアップは83色と豊富で、特注色にも対応する。ブースでは、木材との組み合わせがイメージできる壁面展示がなされた。
今回はこの製品を使ってアクセントウォールを展示し、インクジェットプリントで表情をつけたものなどが提案された。
そしてブース手前に設けられたのが「TALKING」コーナー。東レではこれまでUltrasuedeを使ったクリエイターたちによるプロダクトや空間を、その想いやストーリーも含めて紹介するプロジェクトを行ってきた。その成果を冊子にまとめ、「TALKING」コーナーで紹介した。冊子を見ると、Ultrasuedeが光の陰影を豊かに表現し、上質な柔らかさや深みをもたらす素材として、空間デザインの大切な要素となっている様が伝わる。
他にもジュエリーボックスやランプシェード、フラワーベースなど、Ultrasuedeを使った作品が展示され、小物から空間までライフスタイルのさまざまな場面に寄り添う素材の可能性を伝えていた。
Ultrasuede の導入事例をまとめた冊子「TALKING」コーナー。棚の背面に Ultrasuedeが使われている
Ultrasuede HP の展示。カラーラインアップは83色展開で特注色にも対応する。1mからカット販売可能
東レ ウルトラスエード事業部
- TEL. 03-3245-5401
- URL. https://www.ultrasuede.toray/