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ドイツ製オーニング「markilux」で提案する、快適なアウトドア空間/丸美屋

2025.07.28 | レポート

上/レール式オーニング「pergola stretch」をテラスに導入した空間事例。最大出幅は7mで連装も可能であり、広いエリアを覆うことができる


丸美屋が創業したのは1905年。当初は主に国旗の製造を行っていたが、戦後に日除けテント業界へ参入した。1970年代には大阪万博会場を始め、スケート場や野外コンサート場といった大規模レジャー施設に使われる膜構造テントの製造や販売、施工を手掛けてきた。 1970年代半ばには、ヨーロッパから可動シェードであるオーニングの輸入を開始。横浜・伊勢崎町の商店街にオーニングを設置するなど、時代ごとのニーズを捉えながらテント関連事業を展開し、120年の歴史を積み重ねてきた。
そして2024年より丸美屋は、ドイツ製オーニング専門ブランド「markilux(マルキルックス)」の輸入総代理店として事業を手掛けている。もともとマルキルックス製品は、国内で別の商社によって輸入されており、丸美屋もその商社を通じて1980年代から製品を取り扱ってきた。しかし2022年にその商社が輸入事業から撤退。マルキルックス製品の質の高さに着目していた丸美屋は、ドイツ本社に自ら日本代理店となることを打診した。ブランドの理念と丸美屋が見据える事業の方向性が合致したことで、両者は信頼関係を築き、丸美屋はマルキルックスの輸入総代理店となった。現在は国内だけでなく、東南アジアを含む地域への輸出入・販売を担う。
マルキルックスのオーニングの特徴は、強度の高さとデザイン性に優れていることだ。細部にこだわったフレームはシンプルかつ堅牢で、カセット式オーニングタイプは出幅3.5m、レール式オーニングタイプでは出幅7mまで間口に応じて伸ばすことが可能。アルミフレームは7色から、カバーの生地は250種類から選べ、建築や空間に合ったオーニングを導入できる。
これまで日本国内で普及してきたオーニングは選択肢が少なく、主に商業地における日除け利用が多かった。しかし、丸美屋は住宅やホテルにおけるウッドデッキやテラスへオーニングを取り入れることで、快適なアウトドアリビングをつくる可能性を提案する。
オーニングは、単に日差しを遮るだけでなく、上部と下部の温度差により対流が生まれ、室内に心地よい風を送り込む効果もある。快適で開放感のある暮らしや滞在空間を実現する上で、ますます重要な空間デザインの要素となっていくことだろう。



カセット式オーニング「MX- 3」を住宅のテラスに取り入れた事例。カバーを開けた際は、カセットに収納することができ、すっきりした外観となる
カセット式オーニング「MX- 3」を住宅のテラスに取り入れた事例。カバーを開けた際は、カセットに収納することができ、すっきりした外観となる


「MX-8800」は、コンサバトリーやパティオなどのガラス屋根の上に設置するオーニング。日差しを遮ることで室内の温度上昇を抑え、快適な環境を実現する。リモコンで開閉操作が可能
「MX-8800」は、コンサバトリーやパティオなどのガラス屋根の上に設置するオーニング。日差しを遮ることで室内の温度上昇を抑え、快適な環境を実現する。リモコンで開閉操作が可能

丸美屋

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