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軽くて割れない鏡面マテリアルが、空間の可能性を広げる/J.フロント建装

2025.07.28 | レポート

上/リフェクスが天井材として採用された事例。制作可能な最大幅は1200 ㎜、長さは6000㎜の実績あり


J.フロント建装は、2008年に大丸装工、松坂屋誠工、日本リフェクス、大丸木工の4社合併により誕生した。現在では内装工事のデザイン・設計と施工、木製家具製造、リフェクスミラーの製造・販売の領域で事業を拡大している。
同社の「REFEX(リフェクス)」は英国航空宇宙機器メーカーが開発したフィルムミラーを1973年に日本での独占製造販売権を得てから50年以上、フィルムミラーを製造する国内唯一のメーカーとして発展。リフェクスの主な特長は、「軽い」「割れない」「映りがきれい」という3点に集約される。特殊加工した高精度のポリエステルフィルムを採用し、パネル状にした高性能ミラーである。重さは一般的なガラス鏡のわずか1/5。フィルム張りは中空構造となっており表面に衝撃が加わっても沈み込み、割れて飛散する心配がない。高い反射率をもち、二重映りやくすみが生じやすいガラス鏡に比べ、より自然な色合いを鮮明に映し出す。
そうした特長のリフェクスは、施工性の良さも合わせて商業施設やホテルの天井や壁面の内装材として使われ評価され、安全性を重視する学校・スポーツ施設・福祉施設などで継続的に利用されている。また、再現性が重視される美術館や舞台の演出、ウィンドウディスプレイの装飾などでも、幅広く採用されている。照明と組み合わせたアートワークの素材として使用されるケースもあり、従来のガラス鏡では成し得なかった空間演出で、新しいミラーの世界を創造してきた。
現在、J.フロント建装では、このマテリアルの可能性をさらに広げるべく、色や表情のバリエーションを増やす開発や特殊形状や特殊加工などの開発を意欲的に挑戦し続けている。内装デザインや施工に携わる企業だからこそ、いま空間デザインの世界で求められるニーズを捉えた展開が期待される。
軽くて割れない鏡面のマテリアル「リフェクスミラー」。ステンレスやガラスに代わる新たな選択肢として捉えることで、空間デザインの可能性がさらに広がっていくかもしれない。



軽くて割れないため、施工性が高い。自社工場で職人が1 枚1 枚手張りで受注生産している
軽くて割れないため、施工性が高い。自社工場で職人が1 枚1 枚手張りで受注生産している


今後は加工により切文字を取り付けるなど、さまざまな空間で採用が見込まれる
今後は加工により切文字を取り付けるなど、さまざまな空間で採用が見込まれる


J.フロント建装

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