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「大和ハウス工業宇都宮支店」では、“出社したくなるオフィスを”コンセプトに、1997年（2006年増築）からあるオフィスの全面改装を手掛けている。
まず、1階のエントランスは、暖炉と大谷石を採用した壁面で落ち着きと上質さを兼ね備えた迎えの場を演出。来客エリアのリニューアルも担っている。

ここを訪れたゲストは、エントランスの奥にあるもう一つの自動ドアを抜け、弁柄色の印象的な造作壁を右手に見つつ、木漏れ日のようなライティングが降り注ぐ廊下を進む。すると、正面の大きく窓を取った円形フロアの中央にそびえ立つシンボルツリーに目を奪われる。木目のルーバーで緩やかに区切られたミーティングブースの他にも、3面モニターと青、ピンク、緑、ベージュのアースカラーのソファを配したプレゼンテーションルーム、顧客が外壁や壁紙を選ぶコーディネートルームも設けられている。顧客のためのデザインコンセプトである“未来へつながる”が見事に具現化されている。2階と3階の執務エリアでは、リラックスしつつ集中できるようグレーとネイビー、黒を基調としたシックなワークスペースが構築されている。
基本的にフリーアドレス席としている。2階フロアの中央にはグラデーションシートを貼ったアートのような柱と一体になったカウンター席があり、他にも2人用、4人用のミーティングテーブルなど、働くシーンに合わせて選択できるさまざまな席が用意されている。この他に、3段のひな壇と3台のモニターを擁するミーティングルームと、半円型のハイカウンターのウェブ会議室、タッチ操作できる大型モニターを設置したレセプションルーム、1人用ブースなど多様な空間が設えられている。
3階には、2階と同じハイカウンターに加え、大型モニターとテーブル付きチェアで可変使用できるオープンなミーティングスペースとカフェエリアを新設。カフェエリアの最奥、木目のルーバーをあしらった天井と黒壁のバーのような空間にはスターバックスのコーヒーマシンが設置されており、その手前にはビッグテーブルやカウンター席、円形ソファが配されており、スターバックスの店内をイメージした世界観が再現されている。さらに4階には、木のぬくもりが感じられる休憩室もつくられている。
実務と休憩、そして、コミュニケーションの場であり、従業員のモチベーションを高める。企画・提案からデザイン、施工までを一貫対応するデザインアーク。コロナ禍を経て、オフィスは単なる仕事場ではなくなっている。コミュニケーションや共創が常にキーワードとしてある今、さらに、それ以上の価値が求められている。デザインアークでは、これからも実際にオフィスで働き、生産性を上げる資本となる“人”を大切にしたオフィスづくりを行っていく。

「大和ハウス工業宇都宮支店」DATA
床面積／約3500㎡、施設利用者数／ 130人、工期／ 2024 年11月～ 2025年3月、竣工／ 2025年3月