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再生紙でできた循環型サステイナブルチェア/Catifa Carta
2025.05.27 | インフォメーション
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上/再生紙を圧着成型したシェルは、熱処理を加えることでバイオ炭へとなる。CO₂ 排出量を最小限に抑えるだけでなく、資源を捨てずに循環させる設計
イタリアの「Arper(アルペール)」は、1989年に創業した、グローバルインテリアブランドである。シンプルかつモダンなデザインの家具は、機能性と美しさに定評があり、世界中のオフィスや公共施設、学校などで使われている。昨今、環境に配慮したプロダクトに注目が集まっているが、同社は2005年、世界でいち早く環境部門を立ち上げて、環境に配慮した製品開発に力を注いできた。2008年にはイタリアで初めてチェアの環境宣言を取得し、2018年にはEPD環境プロセス認証を取得するなど、環境へ意識を向けたマテリアル・製品の開発を行なっている。
「Catifa Carta(カティファカルタ)」は、同社のアイコンチェアである「Catifa(カティファ)」をベースにデザインされた、再生紙を原料とするシェル構造のチェアだ。29枚の再生紙を100%生物由来成分を接着剤として使用し、圧着してシェルを成型。従来の化学接着剤は使用せず、家具の寿命を迎えた際は、適切な熱処理を加えてバイオ炭を生成させ、これを土に還すことで、多孔質の炭は菌類や微生物の棲家となり、豊かな森を育てる糧として循環していく。
53㎝の座面サイズのシェルは、紙でできているとは思えないほど堅牢で強度があり、腰から背中にかけた緩やかなカーブを描くシェルが、しっかりと身体を包み込む。熱による圧着成型の際に生じるマットな黒色が特徴で、脚は5タイプから選べる。シェルと脚は簡単に組み立て、分解が可能。自由な演出ができるだけでなく、メンテナンスやリユース、リサイクルもしやすい点も魅力だ。
「Catifa Carta」は、2025年6月から国内での販売を本格化させる。東京・外苑前のショールームでは、実物のほか、原料の再生紙や圧着後のシェル、バイオ炭など、循環していく過程でのマテリアルサンプルも展示する。ぜひショールームを訪れて、最先端のサステイナブルチェアが生まれる過程を知り、座り心地を体感してほしい。
オフィスや学校、公共施設など多くの納入実績を持つ同社は、日本市場において今後ますます拡がりを見せるだろう
東京・外苑前のショールームでは、「Catifa Carta」のライフサイクルを分かりやすく展示。そのほか、さまざまなコレクションのチェアやソファを多数そろえる。2025年6月にはリスタイリングする。予約制
Arper Japan
- MAIL. arperjapan@arper.com
- URL. https://www.arper.com