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やぐらでつくるオフィスの新しいコミュニケーションシーン「solmio」/イトーキ

2023.06.28 | REPORT

上/「solmio」はオフィス内に適度に開かれた新しい拠点をつくる。周囲にも仕事ができる場をつくっており、自然なコミュニケーションが生まれそうだ


会場内でもひときわ大きなスペースで出展していたイトーキ。そのエリアの中心にあったのが「solmio(ソルミオ)」だ。
大がかりなコンセプト展示と見紛ったほどだが、2023年冬の発売を予定している同社の新製品だ。ポストコロナで改めてオフィスの意義を高めるため、コミュニケーションの活性化がうたわれている。「solmio」は人が集まりやすい場として、入りやすさや居心地の良さを重視し、オフィスのシンボルとなるような存在を目指したという。
基本はモジュールによるフレームシステムで、床や天井に固定せず、オフィス内に設置する家具として成立させている。フレームに木材を用いた点が特徴で、構造検討には木造建築の設計や研究などを進めるNPO法人teamTimberize(チーム・ティンバライズ)の協力を受けた。アルミやスチールではなく、木(針葉樹)を使うことで心地良い、人の居場所であることを示す。また、ひさしが象徴的で、これによりデザインとしての存在感が増すと同時に、内と外の領域も曖昧にする。
床から梁上端までの高さは2250㎜で、6×4.8m、6×3.6m、4.8×3.6mの3サイズ(柱芯々)が標準モデルだ。1.2mグリッド単位での拡張も対応する。システムとして解体・再組み立ても可能。オプションに、引き戸やガラス、全面パネル、ルーバーのパネル、ルーバーのひさしなどを予定している。木のイメージを残した、塗装のバリエーションも用意した。ユーザー次第で多様な使い方ができるはずだ。
既存のパーティションシステムとは異なり、木のやぐら(架構)を置くという発想は斬新だ。佇まいは水平基調のモダニズム建築のようでもあり、オフィスにおける“あずまや”とも言える。人はこうした曖昧な仕切りでも「場」として認知するし、いわゆるオフィス然とした空間にも異なる雰囲気をつくり出すことができそうだ。
2023年春リニューアルが完了した、同社の本社オフィス「ITOKITOKYOXORK」(東京・日本橋)でも「solmio」は展示されており、オフィスの見学申込(https://www.itoki.jp/xork/)で実物を見ることができる。



リビングのような籠り感があるものの、閉ざされたようには感じない
リビングのような籠り感があるものの、閉ざされたようには感じない


ひさしに取り付けたルーバーが、温かみのある居心地の良 さをもたらす
ひさしに取り付けたルーバーが、温かみのある居心地の良さをもたらす

イトーキ

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