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ガラスパーティションに最適化した独自技術の透明吸音材/ピクシーダストテクノロジーズ

2023.04.27 | REPORT

上/ミーティングルームなどによく見られるガラスパーティションの素材感・透明感を損なうことなく、残響音を軽減し理想的な音環境をもたらす



研究者・メディアアーティストの落合陽一氏が代表を務めるピクシーダストテクノロジーズ。独自性のある要素技術を主体にして、実際の空間におけるサービスやプロダクトを提供するスタートアップだ。
独自の吸音設計技術を用いた「iwasemi(イワセミ)」は、既存とは異なる自由な素材や形状が特長の吸音材。特定の周波数帯域の吸音率を変えられるため、会話の声に特化し、より快適な音響特性を持たせている。「iwasemiHX-α」(2022年7月発売、イトーキとの共同開発品)、「iwasemiSQ-α」(2022年12月発売)に続いて、シリーズ第3弾として2023年5月発売(予定)になるのが「iwasemiRC-α」だ。
会議室などで多用されるガラスパーティションは反響音が出やすいものの、一般的な吸音製品では肝心の透過性やデザイン性を損ねてしまう。そうした課題解決に向き合いつつ、汎用性を高めるという目標が「iwasemiRC-α」の特徴をつくり出した。
ガラスに調和するという命題で、プロポーション、屈折によるゆらぎ面、色の三つに特にこだわった。100×300×20㎜というシンプルな矩形は、吸音性能を保ちつつ、極力薄くした。また、タイルのようにさまざまな貼り方を可能とする。吸音のための開孔やリブの位置をデザインとすり合わせ、DSI(ダイスライドインジェクション)成形により、パーティングラインや接着部を目立たせない美しい中空構造を実現している。さらにわずかに波状の加工を施し、光のゆらぎを起こす面が意匠とプライバシー対策も兼ねる。素材は、透明性の高い植物由来のバイオエンジニアリングプラスチックを採用した上で、色味をガラスのグリーンに同調させるため、特注色としている。透明テープによるガラスへの接着面も存在感を消すよう工夫した。
独自の硬質吸音材という技術オリエンテッドな製品でありながら、それが突出することなく、使いやすいスタンダードなありようを生み出した。一般的な4人用の会議室(9.6㎡)で80枚が設置の目安だ。国内の工場で生産されるため、発注から5営業日以内の納品が可能という。



縦横斜め問わず、自在な貼り合わせが可能。施工面の高さ900~1900㎜にまとめて設置することを推奨している
縦横斜め問わず、自在な貼り合わせが可能。施工面の高さ900~1900㎜にまとめて設置することを推奨している


100×300×20㎜、重さ210gと薄型・軽量。短辺2か所に施工用の透明テープが予め付属するので、施工も容易
100×300×20㎜、重さ210gと薄型・軽量。短辺2か所に施工用の透明テープが予め付属するので、施工も容易

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