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照明器具の配光を自在に制御できる世界初の技術「LumiFree」/ジャパンディスプレイ

2023.04.27 | REPORT

上/照明器具の在り方を変える展示内容は、来場者の目を惹いた



ジャパンディスプレイでは、ディスプレイデバイスとその関連製品の研究、開発をはじめ、製造・販売まで行っている。
2022年10月に発表され、液晶パネルによってLED照明の配光を自在に制御する「LumiFree」は、世界初の技術として話題となり、今回のLightingFairでも展示された。
液晶ディスプレイは電圧によって液晶の屈折率を変え、さまざまな画像を表示している。「LumiFree」は、基本的にはそれと同じ原理で、光源からの光を偏光させ、配光を制御するものだ。特長的なのは、縦横2軸に独立した制御をすることで、配光を文字通り自由自在にできる点だ。
極端な縦長や横長の楕円(肉眼では光のラインかバーのように見える)にも、あるいは拡散させて広範囲に照らすこともできる。何より電気的な動作であるため、即応性、静音性に優れ、物理的な故障や劣化も少なく、軽量。もちろんプログラム制御できるため、会場ではDMX制御を用いたり、タブレットで直感的に操作できるデモも行われていた。プロダクト自体は5㎜厚程度のガラスレンズのような形状で、光束量も変わらず、光の利用効率を気にせず光の形状を制御できる。今後、照明メーカーから本製品が採用された照明器具が市場に出てくると思われる。
LED照明で容易となった調光と調色に加え、これで配光も電子制御が可能になった。これまでのレンズやリフレクターなどは物理的にかさばり、ほとんどは調整レベルのことしかできず、配光のためだけに複数の器具を必要としていた。同社では「LumiFree」を画期的な技術と位置付けており、社会的なインパクトを与え得る存在となることは想像に易い。
将来的にはより小型化し、LEDパッケージへの実装も想定する。光源としての一体化が実現すれば、照明デザインの一つの理想である“器具の存在感がなく光だけがある”という空間に近づくと言えるだろう。



壁面はさまざまに光の形が変化する模様を展示。ウェブサイトでの動画も必見
壁面はさまざまに光の形が変化する模様を展示。ウェブサイトでの動画も必見


タブレットでの制御は直観的かつ容易。光の収束・拡散もスムーズ
タブレットでの制御は直観的かつ容易。光の収束・拡散もスムーズ


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