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吸音という機能を備えた 装飾パネル/日の出工芸

2022.04.28 | REPORT

上/ルーター切削加工の技術の高さを表現したブース


無機質系不燃人造木材によるデザインパネル「Dimple Shade」や透かし彫りパネル「RANMA」といった各種装飾材を展開している日の出工芸。NCルーターによる切削加工の高い技術を軸に、デザイナーのニーズに応え得る新しい装飾材の開発・製造を進める。今回の展示会でお披露目となった「CALM PANEL(カームパネル)」は同社のノウハウを生かした、先見性のあるプロダクトと言える。
コロナ禍によるビジネス上の副作用として、音の不自由さを言うことができる。マスクやアクリルパネル、リモートによるスピーカー越しの会話など、音の“解像度”が人のコミュニケーションの精度を大きく下げていることは、多くの読者も経験済みのはずだ。こうした時代環境で、音環境の向上を狙って残響音を減らす吸音パネルとして開発された。意匠パターンを施したパネルで吸音材を挟み込んでいる。サイズは500㎜角で薄型軽量、ビスで壁掛けできる。デザインは標準で6種類だが、オリジナルやカスタマイズも可能(開口率によって吸音効果に変動あり)で、意匠部分はさまざまな質感やトーンに対応した各種塗装ができる。
視覚を筆頭に人間はさまざまな知覚で空間の“質”を感じ取るが、オフィスや店舗など一般的な空間デザインで音への関心は低い。造作や光(照明)といった視覚に加え、聴覚という要素に注目した「CALM PANEL」は次の空間デザインを向いている製品と言っていい。

CALM PANELをはじめ、同社の主力製品である装飾パネルが一堂に展示された
CALM PANELをはじめ、同社の主力製品である装飾パネルが一堂に展示された

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