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西脇一郎氏に聞く、大型防汚陶板のポテンシャル
TOTO「ハイドロセラ・ウォール」

2016.05.27 | INTERVIEW

TOTOの内装用大型陶板「ハイドロセラ・ウォール」は陶磁器のDNAを引き継ぐ、意匠性とスケール感を与えてくれる注目素材だ。複数のプロジェクトを国内外で進めているインテリアデザイナーの西脇一郎さんにそのインプレッションを聞いた。

TOTOの内装用大型陶板「ハイドロセラ・ウォール」は陶磁器のDNAを引き継ぐ、意匠性とスケール感を与えてくれる注目素材だ。最大サイズは3×8サイズ(910㎜×2415㎜)まである。ハイドロセラの持つ高い防汚性能は、光触媒を利用した環境浄化技術「ハイドロテクト」によるもので、汚れやニオイの発生を抑え、汚れの拭き取り性にも優れる。更に、抗ウィルス・抗菌性を発揮し、ガラス繊維による裏打ちにより耐衝撃性に優れ、施工性にも配慮されている。


西脇 ー まず、ここまで大きなサイズが選択肢にあることに惹かれますね。そして、幅広いグラフィックパターンやカラーから選ぶことができます。リアリティーのある表情は、広い面に用いても自然な仕上がりが実現できそうです。


日頃、デザインで大切にしていることを問うと、次のような回答が返ってきた。


西脇 ー 私は今、コーヒーショップから、クリニックやエステまで幅広く店舗のデザインを手掛けていますが、30年以上デザインの世界に身を置いていると、単にかっこいいデザインだけが自分に求められるのではなく、設計のプロセスが大切で、素材選び一つとっても『なぜそれを選択したか』という背景に説得力が必要だと感じています。
また、飲食店などでは店舗オーナーはお客様のことを第一に考えることが多いですが、私たちは、そこで働く人にとってよい空間かどうか、ということも重視しています。これは飲食店に限らず、ヘアサロンやクリニックでも同様ですが、スタッフが日々気持ちよく仕事ができる環境を整えることは私たちデザイナーの大切な役割なだと思っています。
汚れが落ちやすく抗菌性のある『ハイドロセラ・ウォール』を用いることで、清掃の負荷が軽減され、綺麗な状態が長持ちすることは店舗を営業していく上で大きなアドバンテージになります。TOTOの『ハイドロテクト』商品は外壁用塗料などで度々使っていますが、メンテナンス上とても効果的なことを実感しています。ハイドロセラのデザイン性と抗ウィルス・抗菌効果という特徴をふまえると、今後クリニックの待ち合い空間などにもグラフィカルな取り入れ方をしてみたいですね。



現在海外で進行中のプロジェクトでも壁の一部に検討したいと西脇氏は語り、ジャパンメイドの高い技術に強く惹かれていた。



ハイドロセラ・ウォール「結晶釉柄 アクア」を壁に用いた参考例


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日本の伝統工芸をモチーフにしたハイドロセラ・ウォール 「和モダンシリーズ 漆ゆらぎ柄 墨色」のディテール。15シリーズ全52色が用意されている

西脇一郎
東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業後、飯島直樹デザイン室勤務。1991年に西脇一郎デザイン事務所を設立。BEST STORE OF THE YEAR優秀賞、JCDデザイン賞、ナショップライティング賞優秀賞、他多くの賞を受賞。代表作に「GUCCI」「MIKIMOTO Ginza2」「ANA花梨」「EARTH」「MINiPLA」「KIOSK」など他多数ある。建築計画や家具、商業施設の内装設計など幅広い分野で活躍。

TOTO

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