-
付加価値のある唯一無二の空間づくりを提案
株式会社 建築商売2020.11.11 | INFORMATION
-
“一点もの”の空間づくりを実現する取り組み
2012年に創業した株式会社 建築商売は、空き家や空きビルの再生を中心にオフィスや住宅、商業店舗などさまざまな空間づくりを手掛けてきた会社だ。空き家や空きビルのリノベーションと聞くと多くの場合、DIYやスケルトンの魅力を生かした空間づくりが思い浮かぶが、同社では一点ものの素材やアーティストとの協業、職人の高い技術による上質な仕上げを取り込んだ、空間の価値を高めていくようなプロジェクトが特徴。
チーフデザイナーの須藤真希さんは、同社の空間づくりのこだわりについて次のように語る。
「弊社はこれまで、300件以上の空き家を住宅や店舗、オフィスに再生していく中で、日本の素材を使い、デザイナーや職人、アーティストとコラボレーションしてきました。多くのお施主様と仕事をしていて感じるのは、皆さんが“自分だけのオリジナリティーのある空間”を求めているということ。国産の大きな無垢材や一点もののアートなど、可能な限り他にはない要素を活かしたデザインにより、その空間を使う人に合った唯一無二の空間を提供したいと考えています」
同社では設計事業だけでなく、ギャラリーホステルやオリジナルの家具ブランド、クラウドキッチンといったさまざまな事業を展開しており、その中でアーティストや職人といったクリエイターの活動を後押しすることにも力を入れている。そして、そこで育まれたクリエイターたちとのつながりが、建築商売の手掛けるプロジェクトに活かされるというサイクルが、新しい空間の価値を生み出している。
同社が設計を手掛けたIT関連企業のA社のオフィスは、テレワーク中心の社員が出社をした時に使うためのワークスペースだ。180㎡に最大40人ほどを収容する、オフィスとしては比較的ゆとりのある空間となっている。まず目に留まるのは天井に広がる六角形の木製ルーバー。間接照明と壁面の緑化との組み合わせたにより、有機的な“揺らぎ”を感じさせる。一方、その木や緑に囲まれるようにブース席やカウンター席、防音の個室、ミーティングルームなどが点在。フリーアドレスで、ユーザーの用途に応じて選べる多様な形態のワークスペースが設けられている。
「IT関連の職場で、PCを見て作業している時間が長い環境です。集中して作業ができる場所に加えて、リラックスできるスポットをつくりたいと考えました。空間全体に“森”をイメージした素材やグリーンを取り込んでいます」
オリジナルのデザインの木製ルーバーやブース席、防音の個室などが空間を構成する
ボゼ無垢材の一枚板を用いたカフェカウンター
オフィスの各所で社員のさまざまなコミュニケーションが生まれる場が点在する
個室ブースの照明器具は調光が可能
ブース席や防音の個室は、このオフィスの間取りや求められる機能に合わせてオリジナルでデザインされた他、カフェスペースにはボゼ材の5mの一枚板を用いるなど、まさに唯一無二の空間づくりが垣間見える。画一的なオフィスづくりではなく、企業の特色やそこで過ごす人々にマッチするデザインには、同社がこれまでさまざまな空間や業態に携わってきたノウハウが生かされている。社会全体でテレワークが増える状況にあり、オフィスに直接出向く意味や価値が見直される中で、「ここで働きたい」と思わせてくれる力のある空間が表現されていると言えるだろう。
「オフィスを設計する時は、働く人が誇れるような空間をつくりたいと常に考えています。素材やアートにこだわることで、楽しめて、愛着が湧く場を提供したいです。またオフィスに限らず、新しい空間づくりを求めているオーナーは多くいるはずです。『とにかく良い空間をつくりたい』といった漠然とした思いにも、一からヒアリングしてその思いをさらに超えるような嬉しい驚きのある空間を提案していくことが私たちの使命です」と語る須藤さん。
自分だけのオリジナリティーのある場所、企業のアイデンティティを発信する特別なオフィス、他にはない唯一無二の空間。建築商売が、そんな新しい価値を持った空間と出会わせてくれるはずだ。
建築商売が設計したIT関連企業のオフィス。テレワーク社員が出社するワークスペースとして、多様な使い方に対応する場所が点在する
株式会社 建築商売
- 東京都渋谷区神宮前2-3-23
- TEL. (03)6759-2641
- URL. https://kentikushoubai.co.jp