id+　インテリア デザイン プラス

リラックスして過ごせる空間デザインと、使い勝手の良さをもち合わせたトイレは、暮らしの質を高めてくれる。INAXが発売した「フロート トイレ」は、商業施設では一般的な壁掛け式。デザイン性と機能性の両面からハイエンドなインテリアを実現する製品だ

住まいづくりにおいて、トイレ空間のインテリアに注力するケースは少ない。それはリビングやダイニングキッチン、寝室などの居室のデザインを優先するためだ。しかし、INAXでは住空間の質を高めるべく、佇まいの美しさを備えたトイレの開発に力を入れている。

2019年11月に同ブランドから発売された「フロートトイレ」は、百貨店などの商業施設では一般的な壁掛け式。そのメリットは浮遊感のあるデザインと清掃のしやすさだ。床からトイレを離したことで空間に広がりと軽やかさをもたらすと同時に、床の風通しと拭き掃除も容易に行える。

さらに、背面のボックス（W750〜800㎜×D318㎜×H927㎜）内に、トイレを支える金属フレームを収納し、ボックスとトイレが一体に設計されている点も特徴の一つ。目立つ給排水管やホース、電源コードを水洗タンクと共に収納できるため、よりすっきりとした空間をかなえられる。トイレの背景となるボックス前面のパネルは、「ホワイトアッシュ」と「グレーアッシュ」の2色をラインアップし、いずれも木目調のデザインに。

パネルの両サイドに設置した間接照明の柔らかな明かりと共に、無機質になりがちな空間に温かな雰囲気を演出する。また、施工面においては金属フレームを床と壁にビス留めする工法により、木造住宅での採用が可能。写真のように広々とした乾式バスルームでは家具のような佇まいに配置する一方、日本で多く見られる柱から柱まで幅910㎜のコンパクトな空間では、ボックスを隙間なく収めることができる。

そのほか、汚れやキズが付きにくく、銀イオンが細菌の繁殖を抑制する「ISO抗菌」仕様の衛生陶器「アクアセラミック」を始め、においを残さない「エアシールド脱臭」など最上位モデルの機能も完備。「フロート トイレ」は、住まいにおいてトイレ空間の新しいデザインの可能性を切り開く一台となってくれるはずだ。