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多彩な切削加工技術でデザインの質を高める

2020.08.27 | INFORMATION

三輝では、少量多品種の産業部材の製造を中心に手掛けており、樹脂や金属など多様な素材における加工・製作のノウハウを生かして、内装・建築用の造作や加飾、ディスプレイ製作も受注する。特に特殊金属塗料「ミダスメタル」(独・ミダスサーフェス社)を用いた金属仕上げ、ビンテージ加工では実績も多く、同社の強みの一つとなっている。

ミダスメタルは加飾・加工の基材や下地となるマテリアルを問わず、木材・樹脂・金属とほぼあらゆるものに対応する。バインダー(結合材)によって、スプレーガン、ローラー・刷毛、コテ塗りなど、塗り方や塗膜も自由に変えられる。そのため、素材の選定から基材の切削・加工まで多くの選択肢を持ち備えている同社であれば、ケースやニーズに応じたさまざまな場所で、金属仕上げが実現できるというわけだ。

製造拠点は本社のある東京・下谷と、埼玉・八潮に二つの工場、千葉・南房総にも作業所を持つ。内装・建築向けは主に八潮の工場に集約している。3次元加工もできるCNCルーターや、レシプロカッターで10㎜厚まで対応したフラットベッド型カッティングプロッタ、またレーザー加工機やフライス盤など、多様な切削機械を揃え、加工のバリエーションは実に豊富だ。新たに、ウォータージェット加工機も導入し、その多彩さに磨きをかける。

CNCルーターは、最大1500×3000㎜のサイズまで加工可能
CNCルーターは、最大1500×3000㎜のサイズまで加工可能


サンプル品の磨き工程。微妙なバランス調整が必要で、同社社長自ら加工を手掛ける
サンプル品の磨き工程。微妙なバランス調整が必要で、同社社長自ら加工を手掛ける


多能工となる職人がさまざまな機械を使いこなすことで、特殊なオーダーにも対応できる加工の多様性がアドバンテージとなる。単一規格を大量に生産する工場というよりは、デザイナーの要求やイメージに沿ったものを、トライ&エラーを経て、造りあげていくアトリエ的な製造現場である。デザイナーの知見やアイデアが生きるようなコラボレーションができれば、ここでしか生まれ得ないものづくりとなるはずだ。

ミダスメタルの存在感で、現況は表面加飾が中心となっているが、多彩な加工技術を組み合わせ、造作・製作の幅を広げ、ワンストップ化することで、デザイナーの意図を忠実に反映した意匠性とコスト・品質などの生産性を同時に高めた製品の提供を進める。

八潮工場のサンプルルーム。壁面に立てかけてあるものは、写真(一番手前)をデータ化し、メタリック加工を施したもの
八潮工場のサンプルルーム。壁面に立てかけてあるものは、写真(一番手前)をデータ化し、メタリック加工を施したもの

三輝

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