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省施工でエコロジカルなOAフロア

2020.07.06 | INFORMATION

共同カイテックでは、オフィスビル等の電力幹線に用いられるバスダクト、オフィス配線のための二重床であるOAフロア、そして屋上緑化の三つの事業を展開する。今年で設立70年となり、バスダクトでは約8割の国内シェアを持つトップメーカーだ。



OAフロアでも長い歴史と豊富な実績を持ち、競合が乱立した90年代以降もその製品力で存在感を保ち続け、年間60万㎡近くを供給する。主力アイテムとなる「ネットワークフロア」は、1987年から販売される、息の長い商品だ。一般的なOAフロアが、突き合わせたパネルの角を金属柱で支える構造(支柱タイプ)なのに対し、同商品は溝配線タイプと呼ばれる、全く違う発想から開発された。



オフィス施工後のイメージ。オフィス内のどこからでも電源がとりやすいレイアウトになる
オフィス施工後のイメージ。オフィス内のどこからでも電源がとりやすいレイアウトになる


600 ㎜角の真空成形されたPVC(塩ビ)にコンクリートが詰めてあり、それ自体が二重床の土台であり下地となる(高さは40 ㎜と29 ㎜)。そして配線を通す溝(幅70 ㎜)が切ってあるというものだ。構造自体はとてもシンプルながら、多様なアドバンテージがある。



まず施工が簡略であること。支柱タイプのOAフロアではスラブの不陸に応じた煩雑な高さ調整が必須だが、これは並べて置くだけ。溝で分割されながら、PVCシートでつながった状態でフレキシビリティーがあり、スラブの不整や不陸に追従するためだ。また配線のメンテナンスも、溝の蓋を外すだけでアクセスでき、配線の取り出し口もカバーを反転することで1㎡で44ヶ所取れる。エンドユーザーには非常に使い勝手がいいし、オフィスレイアウトにも有利に働く。



「ネットワークフロア40」サイズ:600×600×h40㎜(「ネットワークフロア29」はhが29㎜、十字に配線を通す仕様となる)
「ネットワークフロア40」サイズ:600×600×h40㎜(「ネットワークフロア29」はhが29㎜、十字に配線を通す仕様となる)


そして、コンクリートという構造上、非常に耐久性が高く、歩行感に優れ、低床化に適している。分割ライン(スリット部)でのカット、什器固定のアンカー貫入も可能だ。また、長期間の使用ではスラブの変形などに伴いガタつきが出やすい支柱タイプと異なり、その調整も不要となる。総じて長寿命で、リユース・リサイクルを実現しているエコロジー商品と言える。同社ではOAフロアとしては画期的な10年保証を掲げ、またリユース品(3年保証)も用意する。中央官庁を始め、多くのオフィスビルでの採用があり、省資源とネットワークの時代、今後もさまざまなシチュエーションで活用が見込まれる。



「ネットワークフロア」ベースマット敷き込み例。置くだけの簡単施工で、床にしっかりとなじむ
「ネットワークフロア」ベースマット敷き込み例。置くだけの簡単施工で、床にしっかりとなじむ

共同カイテック

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