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Ultrasuede × THE KNOT TOKYO Shinjuku

2020.03.06 | INTERVIEW

上質なスエードのような風合いと手触り。多彩なカラーバリエーション。そして、高い機能性と耐久性を兼ね備えた東レのスエード調人工皮革「Ultrasuede®」。ライフスタイルホテル「THE KNOT TOKYO Shinjuku」では、壁面の仕上げ材に「Ultrasuede® for Wallcovering」を採用。同ホテルのキュレーションを担当した黒崎輝男さんに、この高感度・高機能マテリアルの印象について聞いた。

周辺エリアの文化を“妄想マップ”で構築する

宿泊特化型ホテルにもラグジュアリーホテルにも属さない、旅するホテル「THE KNOT」。現在、全国で三つのホテルを展開する。「THE KNOT TOKYO Shinjuku」は2018年8月、横浜「THE KNOT YOKOHAMA」に続く2店目として、新宿で古くから親しまれていた築40年程のホテルをリノベーションし、オープンした。


館内に足を踏み入れると、1、2階をつなぐ開放的な吹き抜けが目に留まる。吹き抜けを通して、レストランやバー、ベーカリー、ティースタンド、アートギャラリー、ホテルレセプションが連続し、共用部にはパンや紅茶の香りが漂う。ホテルのロビーや料飲施設は、宿泊客に限らず訪れた全てのゲストが利用できるコモンスペースとして開放。随所にソファやチェア、ロングテーブル、アートが配され、飲食だけでなく、ちょっと休憩したり、タブレットを持ち込んで仕事をしたりなど、ここでの過ごし方は実にさまざまだ。また、DJブースも設置されており、展覧会やトークセッション、パーティーといった各種イベントにも対応するなど、多くの人々が集い、新たなカルチャーを生み出す場にもなっている。


「THE KNOT TOKYO Shinjuku」のキュレーションを手掛けたのは、インテリアショップ『IDÉE』の創始者でもある黒崎輝男さん。黒崎さんは、同ホテルのコンセプトワークを始めるにあたり、まず地域の「妄想マップ」を描いたという。


「周辺エリアに頭の中で勝手に高感度なバーやカフェなどを配置し、地域の核としてこういうホテルをつくったら楽しいだろうと考えていきました。パリにしろ、ニューヨークにしろ、ホテルが単なる宿泊施設ではなくなっている流れがある。デザイン性の高い空間で、ライフスタイルそのものを提案し、文化を発信する日常と非日常とを行ったり来たりするような場。ホテルの新たなポジショニングを、『THE KNOT TOKYO Shinjuku』で表現しました」(黒崎さん)

多様な空間に対応する「Ultrasuede® for Wallcovering」

コモンスペース以外にもライフスタイルホテル「THE KNOT TOKYO Shinjuku」を体現する場がある。それが、3階のテラススイートである。複数の客室の壁を取り払い、新設したこの部屋は、ツインベッド、リビング、ダイニング、キッチン、浴室、2カ所のトイレを有し、内部空間とテラスを合わせて200㎡以上もの広さを持つ。新宿中央公園の緑と東京都庁舎が眼前に広がるテラスにも、ダイニングテーブルやローテーブル、チェアが置かれ、泊まるだけでなく、仕事やパーティーのための部屋としても使うことができる。


そして、このテラススイートに面する廊下の壁面と、客室内のベッドサイド壁面には東レの壁装材「Ultrasuede® for Wallcovering」が用いられている。スエード調人工皮革と難燃紙から成るこの高感度・高機能な壁装材は、全20色のカラーバリエーションがそろう。テラススイート前の廊下は3色の「Ultrasuede® for Wallcovering」を組み合わせ上質さを演出。施設共用部の仕上げと変化をつけることで、この客室の“特別感”が表現されている。ベッドサイドには、アースカラーの「Ultrasuede® for Wallcovering」が使用され、スエード調の素材感が陽の光と照明の灯りを柔らかく反射させ、室内に癒しとくつろぎをもたらしている。


最後に黒崎さんは、「Ultrasuede®」の印象についてこう語る。
「光や見る角度によって色が変わり、直接的ではなく、柔らかな光に包まれるような感覚です。この素材は、木やペイントとは違って、空気感が優しく変わります。ソフトな日本らしさも表現できるので、茶室やティールームなどに使用したら面白いかもしれません。今回はライフスタイルホテルとして落ち着いたパステルカラーを多く採用しましたが、『HP』や『nu』など、多様なカラーバリエーションや銀面調のものもあるので、今後使ってみたいですね」

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黒崎輝男 Teruo Kurosaki
1949年東京生まれ。家具ブランド・イデーの創始者。オリジナル家具の企画販売・国内外のデザイナーのプロデュースを中心に「生活の探求」をテーマに生活文化を広くビジネスとして展開。2005年、流石創造集団株式会社を設立。「みどり荘」「COMMUNE 246」「K5」などの「場」を企画し、新しい価値観で未来の社会を模索している。

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2019年11月20日から3日間にわたり東京・海岸の複合施設「TABLOID」で開催された「BAMBOO EXPO 12」。同展は、2011年よりスタートした商空間を構成する建材や多様なエレメントを集結させた展示会だ。東レからは、リサイクル原料を使用したサステナブルなスエード調人工皮革「Ultrasuede® HP」に加え、建築・インテリア領域の壁装材用途の「Ultrasuede® for Wallcovering」、「Ultrasuede® nu」を展示した。


Ultrasuede® for Wallcovering:インテリアの準不燃壁装材として幅広いシーンで利用可能。20色を展開し、断ち切りや後加工も自由にできる施工性能の高さも魅力だ。施工時にかさね切りした際も、仕上げにエチケットブラシなどでブラッシングすることでつなぎ目が目立ちにくくなる。
Ultrasuede® for Wallcovering:インテリアの準不燃壁装材として幅広いシーンで利用可能。20色を展開し、断ち切りや後加工も自由にできる施工性能の高さも魅力だ。施工時にかさね切りした際も、仕上げにエチケットブラシなどでブラッシングすることでつなぎ目が目立ちにくくなる。


Ultrasuede® nu:nuは、Ultrasuede®の持つ通気性やストレッチ性、イージーケアといった特徴と、上質で滑らかなスエードタッチな肌触りを維持しつつ、銀面調の光沢を持たせた新素材。また、非動物性素材であることから、SDGsやエシカル消費に配慮したマテリアルとしても注目度が高い。
Ultrasuede® nu:nuは、Ultrasuede®の持つ通気性やストレッチ性、イージーケアといった特徴と、上質で滑らかなスエードタッチな肌触りを維持しつつ、銀面調の光沢を持たせた新素材。また、非動物性素材であることから、SDGsやエシカル消費に配慮したマテリアルとしても注目度が高い。


Ultrasuede® HP:優れた耐久性に加えて96色のカラーバリエーションを備えることから、家具やインテリア、ファッションなど、幅広い分野でグローバルに採用されている。繊維には、現在はリサイクル原料を使用しているが、今後は植物性由来原料に切り替えていく。
Ultrasuede® HP:優れた耐久性に加えて96色のカラーバリエーションを備えることから、家具やインテリア、ファッションなど、幅広い分野でグローバルに採用されている。繊維には、現在はリサイクル原料を使用しているが、今後は植物性由来原料に切り替えていく。

東レ㈱ ウルトラスエード事業部

  • TEL. 東京本社:03-3245-5401 / 大阪本社:06-7688-3373

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