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「Lighting Showroom Tour for profeesional」 ツアーレポートVol.3

2020.01.08 | REPORT

「SHOWROOM GUIDE for professional」の巻頭企画として、2020年は照明に特化したショールームツアーのレポートをお届けします。インテリアデザインに必須である照明計画はもちろん、プロジェクションや光のオブジェとしてなど、空間にさまざまな陰影を与えることは設計上、とても重要です。今回は、各々異なる特長を持った3社にご協力いただきました。数多くのショップやレストランのデザインで活躍されるデザイナー、ドイルコレクションの井上愛之さんと、インテリア・建築を問わず照明プランニングを手掛けるライトモーメントの田中圭吾さんに帯同いただき、抽選による7名の読者も参加してもらいました。

「パナソニック スペースプレーヤーラボ & Professional BOX Tokyo 」 品川区東品川/港区東新橋

体感と実証ができるプロのためのショールーム


パナソニックの「スペースプレーヤー」は、スポット型プロジェクターという、非常にユニークな製品です。同社が手掛ける映像と照明という異なるジャンルのセクションが垣根を越えて開発した、全く新しいカテゴリーのプロダクトとも言えます。スポットライトのようなフォルムはダクトレールに取り付け可能で、そこから電源も取れます(他の設置方法も用意されています)。そのため、設置場所を選ばず、空間のデザインや店舗のオペレーションなどの妨げになりません。またネットワークでつなぐと複数を連動させて一つの大きな映像にできたり、ワイヤレスでの音声送信(Bluetooth)や静止画投影(Wi-Fi)もできるなどメディアプレーヤーとして高い機能を備えています。


スペースプレーヤーの1000lmタイプ。灯具はφ150×220.2 ㎜のサイズ。
スペースプレーヤーの1000lmタイプ。灯具はφ150×220.2 ㎜のサイズ。


品川・天王洲近くの「スペースプレーヤーラボ」は、そのさまざまな可能性を体験できるショールーム。サインや告知、環境映像やアートビジュアルまで、実際に店舗をイメージした空間での応用や実践が体感できるようになっています。上の写真のように壁や床、天板に画像や動画を映し出す展示のほかに、参加者の目を惹いていたものは、キャンバスに描かれた葉のない木絵に、四季折々の空や景色、葉を映し出し、あたかも外に開かれた窓のようなアートに仕上げていたものがありました。また、トップライトを模した照明器具の下の床面に、太陽光と木の葉や飛ぶ鳥の影を映し出し、自然環境を演出するなど、多彩でユニークな表現が見られました。いずれもその場で体感してみる価値があります。同社では器具の販売のみならず、さまざまなコンテンツの提案・提供も行っているため、演出方法の相談にショールームを活用するのもよいでしょう。メディアと店舗デザインの関係性はこれからさらに重要性が増すことが予測され、情報や通信の技術を生かせるスペースプレーヤーは、新しい空間のあり方を広げてくれそうです。


スペースプレーヤーラボにはさまざまなシチュエーションを想定した展示が
スペースプレーヤーラボにはさまざまなシチュエーションを想定した展示が


ところ変わって、パナソニック東京汐留ビルにある「Professional BOX Tokyo」(P-BOX)。こちらは特定ビジネスユーザー向けの商談施設で一般公開しておりませんが、今回特別に見学させていただきました。製品の展示にとどまらず、設計者が実際の物件のために実験や検証ができるスペースでもあります。


明るさ感の指標「Feu」の体感ブース
明るさ感の指標「Feu」の体感ブース


パナソニックが独自に開発した空間の明るさ感の指「Feu(フー)」についての解説をしてもらい、その体感もできました。照明計画では、一般的には床面平均照度で明るさの設計をしますが、壁面や天井なども含めた輝度や人間の視点など含めて、数値化したものがFeuです。明るさ感を定量的に把握し、計画すれば器具の数や出力を抑えても、適切な明るさを維持でき、省エネにもつながります。


「美光色」について説明するパナソニックの筒井亨さん。
「美光色」について説明するパナソニックの筒井亨さん。


建築照明器具「SmartArchi(スマートアーキ)」の新シリーズで導光板を使った天井照明「Float Light(フロートライト)」や、光にこだわった店舗照明「TOLSO(トルソー)」シリーズの設置後でも配光角度が調整できる「BeAm Free(ビームフリー)」といった新製品も体感。また、「美光色」と呼ばれる非常に高演色で、かつ人の肌を美しく見せる照明や、色温度だけでなく、DUV(色偏差)も組み合わせて、より精細な光色をつくるカラーオーダーメイドサービスなど、パナソニックならではの、細部までこだわった光を感じられる体験もできました。
照明のショールームといってもいろいろな切り口があります。先述の通り、光と空間はきってもきれない関係。より良い空間づくりのためにショールームをもっと活用していただければと思います。

スペースプレイヤーラボ

  • 東京都品川区東品川1-3-12 パナソニック東品川ビル1階
  • 営業時間 設定なし(予約により、曜日・時間帯を問わず対応)
  • 定休日 設定なし(予約により、曜日・時間帯を問わず対応)
  • TEL. 06-6906-0166
  • URL. https://www2.panasonic.biz/ls/lighting/shop/spaceplayer/splab/

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