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極細アルミフレームにより
現代に甦った襖と障子

2019.10.15 | INFORMATION

雷、もしくは雷神を斬ったとされる日本刀“雷切”。この伝説の名刀からインスパイアされた「Raiki(ライキ)」は、開発から製作、施工を行う辻産業が手掛ける、極限にまで無駄を削ぎ落した細いアルミフレームとデザインガラスを使ったドアや収納システムなどを扱うブランドである。



2013年、「Raiki」の第一号アイテムとなるスライドドア「Shoin」の発表は、これまでコストやメンテナンス性の高さのみを追求してきたアルミ室内建具の常識を覆し、業界にセンセーショナルな衝撃を与えた。12㎜のアルミフレームの「Shoin」は、その名が示す通り、書院障子をイメージしてつくられている。



ウォールクローゼットシステム「Letre」。棚やチェスト、ハンガーなどと自由に組み合わせることが可能なので、バッグや靴など高額商品の陳列ショーケースとしても活用できる
ウォールクローゼットシステム「Letre」。棚やチェスト、ハンガーなどと自由に組み合わせることが可能なので、バッグや靴など高額商品の陳列ショーケースとしても活用できる


本来、襖や障子は美しく保つことが当然の建具であり、そうすることで家人は自らの気持ちを凛とさせ、そして、それは同時に客人へのおもてなしにも繋がってきた。アルミとガラスのコンビネーションでありながら、そんな繊細さや儚さ、緊張感をも感じさせる「Shoin」は、まさに現代の書院障子と呼ぶに相応しいスライドドアであった。



そして2019年6月、「Shoin」のアルミフレームをさらに削り込んだ「Bozu」が新たに登場。ガラスをオフセットすることにより、極細1.5㎜のアルミフレームを実現。こちらは茶室で用いられてきた坊主襖(木縁のない襖)を、今の時代に甦らせたスライドドアとなっている。



美しい大理石の壁にガラスとスチールの棚をカスタムにセットする「Teni」。空間に設置するだけで、それ自体が壁面インテリアとなり、照明とのコンビネーションも自在だ
美しい大理石の壁にガラスとスチールの棚をカスタムにセットする「Teni」。空間に設置するだけで、それ自体が壁面インテリアとなり、照明とのコンビネーションも自在だ


現在、「Raiki」ブランドは、「Raiki The Door(引き戸・開き戸)」独立型収納システム「Raiki The Shelf」。カスタム性の高いウォールクローゼットシステム「Letre」。大理石の壁に、ガラスとスチールで構成された10㎜の極薄棚をレイアウトするデザインウォール「Teni」。突き板や大理石、レザー、ガラスなどを自由に配置できるウォールシステム「Kagen」で構成。そのすべてに、もともと襖や障子などの建具作りを生業としてきた辻産業が長年培ってきた高い技術力と、日本の建具が持つ独自の美意識とが踏襲されている。



極限まで削り込むことで生まれる緊張感を纏った「Raiki」。ラグジュアリーホテルや有名メゾンのブティックなど、ハイエンドな空間が求める上質さを、さらなる高みへと押し上げてくれることだろう。



Raiki The Door「Bozu」。価格は、900×2400㎜で163,000円。「Raiki」の製品は、一つひとつが熟練した職人たちの手仕事によって生み出されている。見える部分を削ぎ落す一方で、隠れた部分に可能な限りの厚みを持たせ、アルミの質感も大切にしながらつくられている
Raiki The Door「Bozu」。価格は、900×2400㎜で163,000円。「Raiki」の製品は、一つひとつが熟練した職人たちの手仕事によって生み出されている。見える部分を削ぎ落す一方で、隠れた部分に可能な限りの厚みを持たせ、アルミの質感も大切にしながらつくられている

Raiki

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