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タイルにこだわって築いたブランド

2019.10.07 | INFORMATION

1938年に創業、80年を超える歴史を重ねてきた名古屋モザイク工業は一貫して、セラミックタイルを中心に手掛けてきた。そこにブランドとしての矜持がある。建築の内外装を問わず、広い領域でタイル全般を供給。1970年代には輸入タイルの価値に着目し、先駆けてイタリア製タイルの販売を始めている。セラミックは他素材に比して、高い機能性を備えるが、そのデザイン性という面が注目されたのは、同社の輸入品による影響が何よりある。また、社名にあるモザイクタイルも、国内にその存在を知らしめたのは同社の役割が大きい。セラミック素材はもとより、ガラスや石材なども含む多様な種類を展開し、ブームの盛衰を経て、現在へと続いている。



「マルミマキシマム」最も洗練された大理石調磨きタイル。新色・新形状を公開予定。最大サイズ3002×1500×6㎜。イタリア製
「マルミマキシマム」最も洗練された大理石調磨きタイル。新色・新形状を公開予定。最大サイズ3002×1500×6㎜。イタリア製


もちろん、輸入だけでなく国産タイルも現状で全体の5割程度を取り扱い、岐阜・東濃地方を中心とした、陶磁器産業の継続・発展に貢献している。国内市場での強い存在感を同社が維持し続ける理由の一つ、それはタイルという素材の常に新しい部分へ切り込んでいく姿勢だ。



近年トレンドとなっている超大判タイルは、10年前から取り扱っているが、同社は内装向けに留まらず、建築外壁で利用できる工法を開発。外壁技術に詳しい複数企業と研究・検証を重ね、乾式金物工法やカーテンウォールへの打ち込み工法を確立した。国内の中高層外壁では最大級の2400×600×12㎜というサイズが実際に施工されている。大面積を生かした割付でタイルの意匠性が生かされている。



一方でインテリアでは、「コラベル」というモザイクタイルの商品が、web上で豊富なカラーの選択や割付のシミュレーションができ、プリントして注文ができるシステムを業界初で開発。エンドユーザーを含め、「自分だけのオリジナルデザイン」というニーズに応えたもので、現在も好評である。



 2019年8月発行の「CREATIVE TILE BOOK」。床タイルをメインとした最新トレンドを集大成したカタログ。A4幅広変形判。244ページ
2019年8月発行の「CREATIVE TILE BOOK」。床タイルをメインとした最新トレンドを集大成したカタログ。A4幅広変形判。244ページ


これからも、同社はタイルにこだわり続ける。高度に合理化され、コンピューテーションが進んだ建築意匠材において、高機能ながらクラフト的な要素を残すセラミックタイルの魅力をより高めていく。何より目指す先は、ブランドとして信頼感を得ることだ。タイルのことであれば、多岐にわたる情報量で対応し、時代が移っていくなかで、常に最先端のトレンドを届け続けていく。最新トレンドの集大成として「CREATIVE TILE BOOK」を2019年8月発行予定だ。



新製品「ガラッシーバイブス」ガラスの透明感と陰影を表現した磁器質タイル。 イタリア製
新製品「ガラッシーバイブス」ガラスの透明感と陰影を表現した磁器質タイル。 イタリア製

名古屋モザイク工業

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