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1950年代、リヤドロ三兄弟によって、スペイン・バレンシア市にほど近いアルマセラ村にて創作活動を開始したヨーロピアンラグジュアリー・ポーセリンアートブランド「リヤドロ」。

「リヤドロ」の製品は、今日でも、すべてバレンシア郊外にある“ポーセリンシティ”で、一つひとつ手づくりされている。それ自体が彫刻として価値のあるマスターモデル製作、パーツ製作、接合、色付け、焼成など細分化された全工程に専門の職人がおり、彼らは皆、アーティストと呼ばれている。一人一人の確かな技術と真摯な手仕事は、中世よりヨーロッパの貴族たちに愛されてきたポーセリン（磁器）の可能性を無限へと昇華させ、その作品の数々は世界中に多くのファンをもち、名だたる美術館にも展示・所蔵されている。

近年、「リヤドロ」では、気鋭のデザイナーやクリエイターたちとコラボレートするなど新たな領域へも踏み出し始め、展開している。繊細で生き生きとした花、犬の散歩をしている婦人、駆ける馬など、人や生き物たちの幸せな瞬間や躍動感を切り取ったリヤドロの代名詞ともいえるヘリテイジコレクション。それとは一線を画したコンテンポラリーな作風のデザインコレクション。そして、近年では照明器具やアロマスタンド、食器などもラインアップしている。

この「Nightbloom by Marcel Wanders」は、オランダ・アムステルダムを本拠地とし、世界で活躍するインテリアデザインスタジオ「マルセルワンダース」とのコラボレーションによって生まれたリヤドロライティングの新作コレクションである。そよ風にそっと揺れる可憐な花びらから得たインスピレーションによってデザインされた、波打つような造形美は、ハンドメイドだからこそなせる業だ。

「Nightbloom by Marcel Wanders」は、美しいという言葉だけでは表現しきれない魅力を秘めてもっている。それは、創業以来、「リヤドロ」が脈々と受け継いできた情緒である。幸せの一場面を切り取り、形にし続けてきたブランドが手掛けた照明器具。数ある中からこれを選択し、空間に設えることは、センスの良さを内外へと示すことにもなり得るだろう。「リヤドロ」とは、そんなブランドなのである。