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商業施設でも映える
サイディングの新常識

2019.09.02 | INFORMATION

窯業系サイディングは現在の新築戸建て住宅での外壁材の約75%を占めるとされる。かつて一般的だったモルタルなどの湿式施工に比して、耐候性、施工性、メンテナンス性、デザイン性などメリットも多く、住宅外壁の主役となった。そのうちの約50%のシェアを持つニチハは、文字通りトップメーカーだ。



同社は、木の端材等を有効利用したハードボードの製造メーカーとして1956年に設立。1974年には住宅向けサイディングの生産を始めている。窯業系サイディングは、セメントと繊維系素材を複合させたもので、ニチハではハードボード生産の経験から、いち早く業界で唯一、木質繊維を使用。木材が入ることで耐凍害性や耐火性に優れ、地球環境にも優しいのが特長だ。同社ではさまざまな製品バリエーション、グレードを開発・展開。品番では現在800以上に渡る。最上位の「プレミアムシリーズ」は、塗膜の変色・褪色に対して30年保証をうたう(沖縄地区を除く)。



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メモリアブラックを使用した事例
鏡面仕上げが美しいミライアの施工事例。周辺の自然環境を映し出し、建築物のファサードを彩る


2016年からラインアップに加わった「COOL」シリーズは、商業施設など非住宅系施設を想定した製品だ。素材自体は住宅向けサイディングと同じで、優れた性能を引き継いだまま、建築としての意匠性にこだわった点が新しい。まず、パネル同士の取り合い部を四辺で合いじゃくりとして、シーリングを不要とした。住宅以上に面積が大きくなる施設でも目地が気にならない。1枚のサイズは455×1820㎜で、屋内外で使用できる。更に窯業系サイディングでは珍しい、鏡面フルグロス仕上げを「MIRAIA(ミライア)」で実現した。特殊な表面加工と塗装によって、ガラスや金属のように周囲の風景が映り込むレベルだ。全10色のバリエーションが用意された。



他にもマットメタリック調の「MEMORIOA(メモリア)」。こちらはアースカラーから鮮やかな原色系まで15色展開。さらに梨地でシックカラーの「ILMIO(イルミオ)」。こちらはインクジェットプリンタによる石材を模したデザインもある。色やパターンを組み合わせることで、また異なる効果や意匠を生み出すこともできる。住宅で築いてきた豊富な実績とノウハウを元に、本質的に優れた性能を持つ窯業系サイディング。COOLはこれまでの常識を塗り替える新しい素材として、多彩な場面で生かされるだろう。



メモリアブラックを使用した事例
メモリアブラックを使用した事例

ニチハ

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