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ガラスが変える、ガラスが変わる
光の陰影が新しい空間を創る

2019.08.19 | INFORMATION

エー・ジー・クルーの創業は、ヨーロッパにおけるステンドグラスとの3つの出会いから始まる。


ひとつ目は1983年、当時の世界的なガラスアーティストであるドイツのルートヴィッヒ・シャフラット氏の作品群との出会い。それまでの教会におけるステンドグラス作品のイメージとは違い、建築的でデザインもステンドグラスの特性を生かした新鮮なものであった。ふたつ目は、シャフラット氏の作品を製作するマイスター制度で養成された高い技術を持つ職人達との出会い。みっつ目はステンドグラス製作に使用するドイツ・ランベルツ社の世界一の品質を誇る手づくり100%のステンドグラスの原板と職人達の技術力との出会い。


東京ステーションホテルの屋外サイン。赤レンガの駅舎とのコントラストがよく映える
東京ステーションホテルの屋外サイン。赤レンガの駅舎とのコントラストがよく映える


上記の3つの出会いが日本における建築美術意匠の新素材として、個人住宅の建築空間に提案を始める契機となった。


1985年にエー・ジー・クルーを設立。「建築とガラスアートの融合」をテーマに、本物の手づくりの仕事にこだわった。ステンドグラスの作品を始めとする仕事をハウスメーカーの個人住宅を中心にゼロから進めていった。以後、ステンドグラスを中心にガラスによるさまざまな製品や技法を展開。現在では個人住宅を中心に高級集合住宅やホテルなどの共用スペースといった採用が増えている。ガラスの特性を生かし、演出素材として光の造形を建築のさまざまな箇所へ提案してきた。



企業ビルエントランスに設けられたガラス製オブジェ
企業ビルエントランスに設けられたガラス製オブジェ


連続した小口の表情とグラデーションが美しい「積層ガラス」(写真2)。エッチングやフュージング(窯によるガラスの溶着)、接着ガラスなどを用い多彩な意匠をつくる「アドガラス」。また、金属や和紙など異素材とも組み合わせて家具やオブジェ(写真3)も製作する。デジタル中心の時代へと移りゆく中、少量多品種である手づくりガラスの価値は広く見直されるかもしれない。



よりデザイン性や提案力を高め、新しい建築空間とのコラボレーションも求められる。同社ではクライアントやエンドユーザーの依頼にデザイン提案、製作、施工、納品そしてアフターサービスと、建築業界に適応できる一貫した請負システムを構築し、今後も建築業界における“ものづくり”として次の時代を担える新たな挑戦を続けていく。



個人宅に納入されたステンドグラス。春夏秋冬の移ろいを四季折々の花や木々で表現している。中庭を借景とし、ステンドグラス、障子から入る光が折り重なって空間を構成する
個人宅に納入されたステンドグラス。春夏秋冬の移ろいを四季折々の花や木々で表現している。中庭を借景とし、ステンドグラス、障子から入る光が折り重なって空間を構成する

エー・ジー・クルー

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