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フロアの表現力を広げる、
新素材「メラミンタイル」

2019.08.13 | INFORMATION

アイカ工業の創業は1936年10月20日、接着剤の製造販売から事業を始め、59年前に「メラミン化粧板」を販売開始。以来、44年前に意匠性塗り壁建材「ジョリパット」、30年前に不燃化粧板「セラール」など樹脂技術を応用した、今日の商空間の演出に欠かせないロングセラー製品を販売してきた。そして、同社は2019年7月に新素材「メラミンタイル」を発売、床市場に初めて参入を果たす。



メラミン化粧板はキズや汚れに強く、メンテナンスに非常に優れた材料として、家具や造作の材料として重宝されてきた。国内ナンバーワンのシェアを誇る同社は、長年に渡りこの特性を生かした床材の開発に力を注いできた。だがメラミン化粧板は伸縮する性質があるため、安定した床材の開発は困難を極めて普及には至らなかった。



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抽象、木目 ※木目5柄、石目3柄、抽象2柄をラインアップ
抽象、木目 ※木目5柄、石目3柄、抽象2柄をラインアップ


目指したのは、強さとメンテナンス性、そして施工性に優れたフロアタイル。試行錯誤を重ねながら開発を続けていたある時、繊維向けに開発していたアクリル樹脂を使用したところ、メラミン化粧板の伸び縮みを抑制することに成功。さらに開発と実証実験を重ねて、メラミン化粧板と塩ビ基材の施工性を兼ね備えた新しい素材による床材「メラミンタイル」が完成したのである。



メラミンタイルの表面はメラミン化粧板で、硬度がありとても堅牢だ。割れやへこみが起こることはまずなく、当然ながら汚れがつきにくく、簡単に拭き取れるため清掃がしやすい利点がある。またワックス掛けが不要なため、メンテナンス時のスタッフの労力と施設運営者の費用負担をかけなくて済む。また、目立ちやすいヒールマーク(靴のすり跡)もつきにくく、もしついてしまった場合も水拭きで簡単に除去できる。



メラミンタイルは、定番品として3サイズ、10柄をラインアップするが、空間イメージに合わせて同社がそろえる600点以上のメラミン化粧板から特注にも応じていきたいという。床壁、さらには家具とトータルで意匠を統一できるメリットは大きい。コスト面ではセラミックタイルと塩ビタイルの中間の価格帯になるため、商業施設、飲食店、美容院、ホテル、オフィス、マンションエントランスなど、幅広いシーンでの活用が期待できる。すでにテストケースとして物販店やショールームなどへの施工事例があり、施設利用者からの高評価を得ている。



木目3柄をヘリンボーン張りしたレストランのイメージ
木目3柄をヘリンボーン張りしたレストランのイメージ

アイカ工業

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