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第86回東京インターナショナルギフトショー秋2018
LIFEXDESIGNレポート

2018.10.01 | REPORT

2018年9月4日~9月7日、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された「第86回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2018 LIFE×DESIGN」をレポートする。

多様化する暮らしに向けた提案型見本市

2018年9月4日~7日、東京・有明の東京ビッグサイトで、「第86回東京インターナショナル・ギフト・ショー 秋2018 LIFE×DESIGN」が開催された。同展はビジネスガイド社が主催する国際見本市で、「暮らし デザイン 新時代」をスローガンに、インテリアアイテム、デザインプロダクツ、リノベーションアイテムなどの商品が会場に展開。今回はテーマを「Enjoy the life you design!!」として、1000社以上が集い、新しいライフスタイルからリノベーションのアイデア、匠の技を活用した住まいづくりの提案が行われた。


同会場は8つのカテゴリーで構成。最新のデザイン雑貨と現代的なクラフトアイテムが揃う「アクティブデザイン&クラフトフェア」。伝統工芸や工場の高い技術が表現された「日本ブランドフェア」。自分の住まいを上手にコーディネートするためのアイデアが展開する「リノベーションゾーン」。クリエーターの才能とバイヤーの出会いの場となる「アクティブクリエーターズ」。素材の持つ可能性を新たに示す「SOZAI展」。その他、近年話題のグランピングに関連する企画ブースや、ライフスタイルを彩るインテリア、アートを展示するエリアが広がる。


見本市の会場。1000社以上が出展。ハイエンドなインテリアアイテムから、伝統的な技術を生かした製品、クリエーターによる新たな暮らしへの提案などが展示された。写真は「SOZAI展」のブース
見本市の会場。1000社以上が出展。ハイエンドなインテリアアイテムから、伝統的な技術を生かした製品、クリエーターによる新たな暮らしへの提案などが展示された。写真は「SOZAI展」のブース


日本独自の素材を提案し、クリエーターにインスピレーションを与え、新たな流通につなげることを目的とした「SOZAI展」には30社が出展。織物や木工、染め物、金物など伝統的なものから最先端テクノロジーまで職人技やメーカーの技術が生きた多様な素材が並ぶ。通常の出展ブースの他、組紐や江戸指物職人による実演コーナーや、素材を活用した具体的な製品の事例を集めた展示が目を引いた。


SOZAI展のブース。高級絞り呉服製造業を営む片山文三郎商店が提案する絞りの技術を用いたファブリックの提案「BUNZABURO」。有機的な形状の突起のあるプロダクトや、絞り染めの布をアクリルに封じ込めたオブジェが並ぶ
SOZAI展のブース。高級絞り呉服製造業を営む片山文三郎商店が提案する絞りの技術を用いたファブリックの提案「BUNZABURO」。有機的な形状の突起のあるプロダクトや、絞り染めの布をアクリルに封じ込めたオブジェが並ぶ


漆や和紙、金箔などの素材、高い工芸技術を用いたアートを提案する表望堂。寺社仏閣や工芸美術品の制作・修復を手がけてきた経験から生まれた独自の表現を取り込んだ、漆と金箔による、同じ表情が二つと無いアートパネル
漆や和紙、金箔などの素材、高い工芸技術を用いたアートを提案する表望堂。寺社仏閣や工芸美術品の制作・修復を手がけてきた経験から生まれた独自の表現を取り込んだ、漆と金箔による、同じ表情が二つと無いアートパネル


神社仏閣彫刻を手がける豊田彫刻工房による、木の意匠提案「RAKUGAN」。職人の彫刻技術によって製作されたパーツをインテリアに気軽に取り込むことができる
神社仏閣彫刻を手がける豊田彫刻工房による、木の意匠提案「RAKUGAN」。職人の彫刻技術によって製作されたパーツをインテリアに気軽に取り込むことができる


ラメ糸などを製造するラメテックスの「ラメージュ」は、弾性繊維に特殊な加工を施した純銀ストレッチラメ糸。伸縮性があり手触りも柔らかいため、ファブリック製品への活用の可能性がある
ラメ糸などを製造するラメテックスの「ラメージュ」は、弾性繊維に特殊な加工を施した純銀ストレッチラメ糸。伸縮性があり手触りも柔らかいため、ファブリック製品への活用の可能性がある


SOZAI展の出展社による素材をアートパネルとして並べたディスプレイ
SOZAI展の出展社による素材をアートパネルとして並べたディスプレイ

グランピングをテーマにしたエリアでは、キャンプ関連アイテムや、グランピング空間のデザイン性や機能性を高めてくれる製品が展開。テントや家具、調理器具の他、建築家の隈研吾氏とメーカーがコラボレートしたスモールハウスも登場。心躍るグランピングの世界感が表現されていた。


近年、商業施設を中心に話題のグランピングをテーマにしたエリア。キャンプ用アイテム、テントやコンパクトな小屋などが開放的な雰囲気の空間に展示された
近年、商業施設を中心に話題のグランピングをテーマにしたエリア。キャンプ用アイテム、テントやコンパクトな小屋などが開放的な雰囲気の空間に展示された


また、リノベーションエリアでは、喜多俊之氏提唱の住まいに新たに人が集う空間を生むためのプロジェクト「RENOVETTA(リノベッタ)」やDIYの活用を提案してくれるブース、クリエーターの展示エリアでは、若手によるジャンルを横断するような作品が注目を集めた。


他方、今回の見本市で特徴的だったのが、外部メディアとの連携。アメリカンライフスタイル誌「Lightning」とカルフォルニア工務店による暮らしの提案ブース。DIY情報専門サイト「DIY CITY」と組んだワークショップ。商店建築とデザイナーによる特別セミナーなど、ライフスタイルの多様化を汲み取った新しい情報発信が試みられた。


「第86回東京インターナショナル・ギフト・ショー 秋2018 LIFE×DESIGN」は、ギフト・ショーをはじめビジネスガイド社が運営する複数の見本市と同時開催され、東京ビッグサイト全館を使用。国内外の新しい暮らし方の可能性を広げる場として多くの人々が集った。


天然木や真鍮、スチールといった素材を組み合わせたハンドクラフトの照明ブランド「Reflection Code」。多彩な色や形、素材がインテリアデザインを演出する
天然木や真鍮、スチールといった素材を組み合わせたハンドクラフトの照明ブランド「Reflection Code」。多彩な色や形、素材がインテリアデザインを演出する


ミトンデザインによる御札を立てかけるための台座の提案。神社建築の千木と鰹木をモチーフにした「御札座 OFUDAZA」や、鉄のリングで自然に固定できる「木札座 KIFUDAZA」などが並んだ
ミトンデザインによる御札を立てかけるための台座の提案。神社建築の千木と鰹木をモチーフにした「御札座 OFUDAZA」や、鉄のリングで自然に固定できる「木札座 KIFUDAZA」などが並んだ


工芸職人による実演コーナーも設けられた。写真は、帯締めを始め現代的なアイテムにも組紐の技術を展開している龍工房による実演
工芸職人による実演コーナーも設けられた。写真は、帯締めを始め現代的なアイテムにも組紐の技術を展開している龍工房による実演


*次回「第87回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2019 LIFE×DESIGN」は、2019年2月12日(火)〜15日(金)の4日間、東京ビッグサイト東7ホールにて開催される。

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