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JAPANSHOP 展示会レポート「KASTHALL」

2018.05.14 | REPORT

「KASTHALL(カスタール)」はスウェーデン西部のシンナにあるラグ・カーペットの専業メーカーだ。1889年創業という長い歴史を持ち、デザインから生産まで一貫したものづくりを続けている。もはやヨーロッパでも希少な存在と言え、スウェーデン王室からも一目置かれる。日本へは2005年から本格的に輸入が始まり、2010年からEMCが総代理店として輸入販売している。

糸からデザインされたスウェーデンの最高級ラグ・カーペット

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ハンドタフトとウーヴン(織り)ラグが代表的な製品。糸から徹底してこだわり、基本素材はヨーロッパおよびニュージーランド産の天然のウールとリネンしか使わず、サプライヤーから供給された糸は自社で加工を行なっている(ブクレやシェニールなど)。糸自体のデザインが製品の特徴に直結しているのだ。またウーヴンラグは完全受注生産で、全ての製品には一つひとつのタグに、製造番号と職人の名前が刻まれる。ヨーロッパの規格によるラグジュアリーレーティング最高クラスの5を取得しているラグが多数ある。サイズは、織り幅700~6000㎜まで製造できる。


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ホテルやレストラン、公共施設、オフィスのロビー・ラウンジなどを中心に、本国では8割がコントラクト向けであるのに対し、日本では現状ホームユースがほとんどだ。カーペットのピース敷き、ラグの文化自体が日本では未だ浸透しているとは言えず、メンテナンス性を重視した硬い床や効率的で表情に乏しいタイルカーペットが、もてなしの場であるはずの空間を占めてしまっている。人の足は繊細で鋭敏なセンサーで、足底から感じられる豊かさは想像以上に大きい。本当のラグジュアリースペースや上質な空間には、こうしたラグの存在が欠かせないだろう。

KASTHALL

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