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複合技術でミダスメタルの表現力を高める

2018.03.19 | INFORMATION

「ミダスメタル」を用いた、内装・建築用のビンテージ加工を中心に手掛ける三輝。同社の母体となる三輝工業では設立から65年、長らく金属や樹脂などの産業部品の製造で高い実績を持つ。多彩な素材や加工法の組み合わせで、顧客のニーズに応じた小ロット多品種の部品をつくっている。高度で柔軟性のある技術力によって、納入先をさまざまな産業分野に広げてきた。



ミダスメタルとは独・ミダスサーフェス社の表面処理剤で、スチールや木、アクリル、ガラスなど下地を問わずに、約95%純度の金属にできるという特殊塗料だ。金属粒とバインダー(結合剤)の組み合わせで、その粘度も調整できるため、吹き付けからローラー、左官まで、塗り方も施工部位の形状を問わず応じられる。塗料が乾燥した後に、表面を研磨することで金属面が姿を現す。金属は銅やステンレス、錫など19種のラインアップがそろう。そこからさらにパティーナと呼ばれる溶剤によって表面を腐食させて、ビンテージ感を出していく。パティーナにも4種類(緑青、ダークブラウン、ブラウン、鉄錆)があり、金属との組み合わせで仕上がりのバリエーションは広がる。化学反応のため、むらやばらつきは防げないが、同社では研究を重ね、パティーナによる多彩な表情を作り出している。



ミダスメタルを現場で施工した場合、塗装の際の臭いや研磨の際の粉塵対策として大掛かりな養生が必要となるが、三輝では設備の整った工場で加工した部材や製品を現場に納品するため、工期の短縮が可能だ。また、家具・什器や照明器具、あるいはオーナメントや小物など店舗で使われるありとあらゆるものに処理ができるほか、例えば3Dプリンターで生成された立体物にも対応する。何よりここでは、元々の産業部品の製造で培われた技術が生かされており、レーザー加工やミーリング、3D造形などを用いて、ベースとなる素材に多様な切削やカットを施すことができる。 あらゆる素材と加工について知り尽くした蓄積・ノウハウと、ミダスメタルによる金属表現との組み合わせ技術が三輝のアドバンテージだ。アイデアとデザイン次第でこれまでの表現を超えたインテリア素材を生み出すこともできるだろう。




立体的なトルソーとガラス工芸品へ施したミダスメタルの事例。ガラス工芸品も全て同社の設備で加工ができる
立体的なトルソーとガラス工芸品へ施したミダスメタルの事例。ガラス工芸品も全て同社の設備で加工ができる


塗料の粘度を高くして、塗りムラによる凹凸を出した後、腐食仕上げをすることで古びたイメージをさらに強調することもできる
塗料の粘度を高くして、塗りムラによる凹凸を出した後、腐食仕上げをすることで古びたイメージをさらに強調することもできる


サインへの応用例。金属の質感でありながら中身は他の素材を使用できるため、金属加工品に比べてはるかに軽量に作成できる。施工の簡略化や大型品の製作にも対応する
サインへの応用例。金属の質感でありながら中身は他の素材を使用できるため、金属加工品に比べてはるかに軽量に作成できる。施工の簡略化や大型品の製作にも対応する

三輝

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