Loading...
  • Home
  • 記事を読む
  • REPORT
  • 「月刊商店建築2月号」発売記念トークイベント 「ジャパン・クリエイティブ・ホテルのつくり方」開催

「月刊商店建築2月号」発売記念トークイベント 「ジャパン・クリエイティブ・ホテルのつくり方」開催

2017.02.17 | REPORT

2017年2月10日、東京・渋谷の青山ブックセンターで商店建築社主催のトークイベント「ジャパン・クリエイティブ・ホテルの作り方」が開催された。

登壇したのはインテリアデザイナーの寶田陵氏(THE RANGE DESIGN)。寶田氏は、ホテルや旅館といった宿泊施設、商業施設やオフィスなど幅広い建築設計、インテリアデザインを手掛ける傍ら、海外で数多くのホテルに宿泊し、ホテルデザインの知識を蓄積しているという。その探求の先に見えてきたこれから求められる日本のホテル空間について、雑誌「月刊商店建築」の編集長・塩田健一を聞き手として語る。



セミナーは、「Part.1 海外デザインホテルの変遷と事例」「Part.2 日本のホテル設計事例」「Part.3 これからのホテルづくり」の三部構成で行われ、はじめに海外デザインホテルの変遷と事例として、これまで寶田氏が巡ってきた海外のデザインホテルを、年代ごとのスタイル、トレンドとともに解説。2000年初め頃から始まったデザインホテルのムーブメントを5年ごとに区切り、具体的なホテルの空間と照らし合わせていく。



2000年前後/ヒップホテル×バー&クラブ
2005年前後/ミニマルホテル×バーレストラン
2010年前後/ヴィンテージレジデンシャル×オールデイカジュアルダイニング
更に、ファクトリー・ウェアハウス×ホテル
2015年前後/オーガニックレジデンシャル×オールデイカジュアルダイニング



上記の項目のもと、ニューヨークのHUDSON HOTEL、W HOTEL TIMES SQUARE、CHAMBERS、STANDARD HOTEL、GRACE HOTEL、ACE HOTEL、ロンドンのCITIZEN Mなど、大小様々な名ホテルが挙がる。
なかでも今一番のオススメと言うのが、スイス・チューリッヒのビール工場をコンバージョンした「B2 BOUTIQUE SPA」。もとの空間や素材を生かしながら、驚きのあるプールやスパ、ラウンジ体験がある場所として説明する。また、オランダ・アムステルダムの「HOTEL DE HALLEN」は、広島の「ONOMICHI U2」(設計/サポーズデザインオフィス)の影響を大きく受けた場所であり、日本のホテルデザインが海外に発信されている好例として挙げられた。



これら海外のホテル事例を見ながら、一般的に用いられる「デザインホテル」の意味について、寶田氏ならではの視点で見解が語られる。
「デザインホテルは、日本ではデザイナーが携わった空間のデザインが優れたホテルという認識がありますが、海外では社交の場、人々のサードプレイスとして使われる様々なコミュニケーションを誘発する場として捉えられています。私は、人に伝えたくなる仕掛けがあり、想像を越えてとことん楽しむことができる空間とコンテンツ、サービスがあるクリエイティブな場所が、デザインホテルだと考えます」(寶田氏)



第二部、第三部では、日本で寶田氏が携わったホテルを紹介しながら、寶田氏がホテル空間で表現しようとしていること、そして、「日本が世界に提案するデザインホテルの方向性」について話が進んでいく。



寶田氏の設計事例として挙がったのは、アーティストとコラボレーションした東京の「グランベルホテル」2軒や京都の1軒、沖縄「ホテルエメラルドアイル」、そして、商店建築の今月号でも取り上げられた「ロイヤルパークホテル高松」などだ。



施主のイメージや新しい仕掛けを表現する中でも、寶田氏が特に注力するのはホテルが地域に対してつながりを持つこと。「ホテルが人々や地域のコミュニケーションの場と考えれば、私達デザイナーが考えるべきことは多岐にわたる」として、自らのホテルづくりに携わる際のフローと立ち位置を箇条書きで示す。



zuhan


「これから日本が世界に提案するデザインホテルには、Wao!という驚きと家のような居心地がある客室、多様なコンテンツとコミュニケーションがある共用部、日本らしさや地域性を表現したデザインが求められると考えます。特に“日本らしさ”は、単に和の意匠を用いるということではなく、日本人の感覚、視点で生み出されたものが必要ではないでしょうか。世界から『日本のホテルっていいね』と言われるようになるために、ホテルづくりに携わる人々皆と一緒にレベルアップをしていきたい」とその思いを語る寶田氏。
会場に訪れた参加者たちは大いに刺激を受け、空間づくりについて思い新たにする場となったに違いない。



pic


寶田氏が設計した「ロイヤルパークホテル高松」をはじめ、全国各地のホテル空間を複数取り上げた月刊『商店建築』の最新号はこちら








商店建築2017年2月号

『商店建築』 2017年2月号

2017年01月28日発売
定価 ¥2,100
Guide to Home Composing
SPECIAL FEATURE
特別企画/進化するホテルデザイン
業種特集/スイーツ&フードストア

WEB限定コンテンツ text:高柳圭

寶田 陵(たからだ・りょう)
1971年東京都生まれ。93年日本大学理工学部卒業。大手ゼネコン設計部、設計事務所を経て、2000年都市デザインシステム入社。09〜16年UDS 企画・デザイン事業部。16年the range design INC.設立。ホテル、旅館、共同住宅、商業施設、オフィス等、幅広い分野で建築設計及びインテリアデザインを手掛ける。近年ではプロジェクトにおける企画プロデュースやデザインディレクション、家具や照明器具などのプロダクトデザインにも活動の幅を広げ、新しいライフスタイルを生み出す建築・空間づくりにチャレンジしている。

RELATED ISSUES

一覧に戻る

PAGETOP