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インテリアデザイン・建材のトレンドを伝えるメディア Presented by 商店建築

音響・映像のテクニカルパートナーとして空間価値を高める/エンター・サンドマン

2026.01.23 | レポート

同社が手掛けた、オフィスデザインを手がける〈きのもと商会〉の東京・岩本町オフィス。ペンダント型・埋込型・壁付けスピーカーを空間特性に合わせて配置。事前予約で見学も可能。


東京を拠点に、大型レストラン、クラブ、ライブハウスなどのエンターテインメント空間で、音響・照明・映像設備の設計と構築を手がけるのがエンター・サンドマン。提案から設計・施工、オープン後のメンテナンスまでを一貫して行い、建築と演出の間をつなぐ“空間演出インフラ”をデザインする。音響・照明・映像を統合的に捉え、機能性だけでなく、来場者が感じる体験価値や空間の印象そのものを設計対象としている。

音響設備は近年、ネットワーク化や無線化が進み、制御や運用設計の複雑さが増している。エンター・サンドマンはライブ現場のシステム構築にも携わり、演出運用の視点を設計に還元してきた。建築的制約やデザイン意図を踏まえながら、設計初期から関係者と連携できる点は、「現場を知る設計者」ならではの強みといえる。

近年は大型レストランやイベント空間に加え、オフィス空間への導入も増加している。とりわけ、オフィスを単なる執務空間ではなく、企業の姿勢や空間提案力を示す“見せる場”として捉える動きが広がっている。来客や打ち合わせ、プレゼンテーションの場として、空間そのものが企業のメッセージを語る役割を担うようになった。

同社が手がけた最新事例が、オフィスデザインを手がける〈きのもと商会〉の東京・岩本町オフィスである。このオフィスは、自社のデザイン思想を体現するショールームとしての性格を併せ持つ空間として計画された。来客を迎え入れる場としての印象づくりと、日常業務や社内イベントへの対応を両立させるため、音響環境にも高い柔軟性が求められた。埋込型、ペンダント型、超小型の壁付けスピーカーを空間特性に応じて配置し、操作性とデザイン性を両立。オフィスでありながら、空間提案の「実例」として機能する音響環境を整えることで、きのもと商会の「空間提案を体現するオフィス」というコンセプトを、技術面から支えている。



上/22×100×11mmの超耐久アルミ削り出しエンクロージャーに、ピーク98dB SPLの大音量を実現した超小型スピーカー。空間に溶け込み、存在感を消すことができる(隠蔽配線も可能)。
上/22×100×11mmの超耐久アルミ削り出しエンクロージャーに、ピーク98dB SPLの大音量を実現した超小型スピーカー。空間に溶け込み、存在感を消すことができる(隠蔽配線も可能)。


上/オフィス内の各エリアで異なる音量設定を行えるタッチパネルを採用。実運用に近い環境で、音量バランスやシステム構成を体感できるショールームとして機能する。日常業務からイベント利用までを一つのシステムで検証可能とした。
上/オフィス内の各エリアで異なる音量設定を行えるタッチパネルを採用。実運用に近い環境で、音量バランスやシステム構成を体感できるショールームとして機能する。日常業務からイベント利用までを一つのシステムで検証可能とした。


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土橋慎太郎(エンター・サンドマン代表)
1982年福岡県生まれ。2011年エンター・サンドマン設立。 音響・照明・映像設計を中心に、建築と演出をつなぐ技術的インフラを構築。 ライブ空間運用での知見を取り込んだ設計・施工調整に定評がある。


〈問い合わせ〉
エンター・サンドマン
URL https://www.entersandman.jp/
Mail info@entersandman.jp

きのもと商会 岩本町オフィス
URL https://kinomoto-firm.co.jp/
Mail info@kinomoto-firm.co.jp
TEL 03-4361-2344

発研セイコー・本社ショールーム

2026.01.22 | ショールーム

上/3 階コンセプトフロア入ってすぐのYAA の展示エリア。シンプルかつ印象的なYAA のコンセプト展示がデザイナーの創造力をかきたてる


理想のサインデザインを具現化、進化させる技術と情熱

4LEDをはじめさまざまな素材や技術を用いたサイン、チャンネル文字、導光板、切り文字など、商業空間に欠かせない製品の設計から製作まで行う発研セイコー。東京・足立区の自社工場に始まり、現在では他県や海外にまで拠点を拡大。大手設計施工会社やデザイン事務所と協働し、多くの空間デザインに携わる。自社工場には加工、製造のための約130種類の機械が並び、切断から精密な切削や彫刻、曲げ、鏡面仕上げ、溶接、塗装、印刷、3D成型などあらゆる表現が可能で、すべて自社用にカスタマイズされている。これだけの加工が1つの工場でできる環境は珍しく、年間1万件以上のプロジェクトに応えるベースとなっている。



金属調やエイジングの錆の風合い、素材シートに合わせた木目調など、さまざまな質感表現ができる「ハイディティール塗装」。ショールームを訪れることで新たな発見があった
金属調やエイジングの錆の風合い、素材シートに合わせた木目調など、さまざまな質感表現ができる「ハイディティール塗装」。ショールームを訪れることで新たな発見があった


今回、ショールーム兼工場を訪れた乃村工藝社の松﨑道生氏は、「LEDサイン1つとっても、色の表現、組み合わせる素材や加工の種類、素材と光による相乗効果など、多彩なバリエーションがあることを知り、創造力を刺激される。こんなにもたくさんの表現ができることを知らなかった」と驚きの声を上げる。同社では依頼を受け、デザインや製作、設置方法まで見据えて打ち合わせを重ね、細かな要望まで工場で試作を行う。社内の約20の部門には、開発・製造に携わる熟練の職人のほか、3Dによる図面作成や設置イメージのシミュレーション、施工チームまであり、他社で1カ月かかる製作も約2週間で依頼から納品まで行うスピーディーな工程を可能にしている。この体制づくりの背景には「できないではなく、どうすればできるか」という同社の理念があるという。



ショールーム直結の工場では、同社が独自にカスタマイズしたさまざまな加工機が並ぶ。製作現場を見ることで、同社の技術力の高さを目の当たりにした
ショールーム直結の工場では、同社が独自にカスタマイズしたさまざまな加工機が並ぶ。製作現場を見ることで、同社の技術力の高さを目の当たりにした


「ブランドの世界観を表現するサインは、時にディテールまで高いクオリティーが求められる。発研セイコーのものづくりの空気感は、妥協をせずに理想のデザインを共に形にしてくれる安心感がある。また、あらゆる表現方法が用意されていることで、サインを超えたアートのような空間の付加価値となるデザインを後押ししてくれそうだ」と話す松﨑氏。ものづくりの原点とも言える、表現への追求と情熱に触れてみてほしい。




発研セイコーポートレイト差し替え(高解像度)

GUEST
松﨑道生氏
(乃村工藝社)
https://www.nomurakougei.co.jp/

発研セイコー・本社ショールーム

  • 東京都足立区入谷5-15-5
  • 営業時間 8:30 ~ 17:30
  • 定休日 土曜、日曜
  • TEL. 03-3890-1733
  • URL. https://www.hakkenseiko.jp/

オカムラガーデンコートショールーム

2026.01.22 | ショールーム

上/3 階コンセプトフロア入ってすぐのYAA の展示エリア。シンプルかつ印象的なYAA のコンセプト展示がデザイナーの創造力をかきたてる


個と集団が調和し、まざりつながる働き方を提案
─体験から共創へと進化を遂げたオカムラショールーム─

オカムラは東京・赤坂見附のショールームを「Wedentity『わたしたち』として働く。」をコンセプトにリニューアルした。Wedentityとは、個人(Identity)と集団(We)を掛け合わせた造語で、一人ひとりが自分らしさを保ちながらチームとして協働する新しい働き方を表現している。今回はIINの照井洋平氏とともに、ガーデンコート棟3階「コンセプトフロア」タワー棟3階「クラフトマンシップエリア」、タワー棟2階「エグゼクティブエリア」を案内してもらった。



YAA を実際に使ってみると、そのサイズ感や仕上げのディテールがよくわかる
YAA を実際に使ってみると、そのサイズ感や仕上げのディテールがよくわかる


3階のコンセプトフロアに足を踏み入れると、照井氏は空間の印象的な変化を指摘する。「以前は製品を数多く紹介する場でしたが、今回は伝えたいメッセージを明確に伝える場へと、コンセプトや目的が大きく変わっています。600㎜角タイルのモジュールを基本として空間に徹底的に落とし込むことで、ノイズのない美術館のような空間を実現し、製品が際立つ空間になっています」。統一されたグリッドシステムが生み出す秩序ある空間は、製品本来の魅力を際立たせている。



マテリウムにはさまざまな素材サンプルがそろい、製品検証ができるだけでなく、デザイナーやメーカーの打ち合わせ・発表の場としても活用できる
マテリウムにはさまざまな素材サンプルがそろい、製品検証ができるだけでなく、デザイナーやメーカーの打ち合わせ・発表の場としても活用できる


このフロアの中心となるのが新製品「YAA(ヤア)」だ。心地良い境界をつくることで、人と人、チームとチームをつなげるまったく新しいコンセプトで生まれたブレンディングファニチャー。25階に新設した同社のオフィス「WeLabo」では、実際にYAAを活用した働き方を実践する。ガーデンコート棟3階コンセプトフロアに新設された「MATERIUM(マテリウム)」は、照井氏が特に注目するエリアだ。大判のファブリックや環境配慮型の素材など、国内外のブランドのサンプルを取り揃え、検証ができるようになっている。「豊富な素材のライブラリー機能はもちろんですが、1800Kから12000Kまでの光環境を再現し、実際に家具の色や質感を検討できる点が魅力的です。



ギリスのBoss Design のソファも体感可能。一人掛けからパブリックスペースまで幅広いラインアップをそろえている 
ギリスのBoss Design のソファも体感可能。一人掛けからパブリックスペースまで幅広いラインアップをそろえている 


オフィス案件だけでなく、物販や飲食店案件の打ち合わせにも活用できるのも嬉しい。今後、多くのデザイナーがこの場所を利用することで、多様な業態の素材や使い方の知見が蓄積されていけば、新しいオフィス空間デザインが生まれるきっかけになるかもしれません」。
タワー棟3階のクラフトマンシップエリアでは、同社のモノづくりへのこだわりを象徴するチェアの数々を体感できる。スマートオペレーション機能を搭載したコンテッサセコンダや、バックカーブアジャスト機構を持つシルフィーなど、多彩なワークチェアが並ぶ。昇降デスクのコーナーでは、体格に合わせた最適な天板高さを実機で体験できる。照井氏は電動昇降デスク「Swift(スイフト)」シミュレーターに注目し、「身長を入力すると最適な天板の高さが表示され、自分の体格に合う高さを具体的に知ることができます。立って働く姿勢を経験すると身体が楽になるので、実際に働いて体験できるコワーキングスペースがあってもよいかもしれませんね」と提案した。



昇降デスクの体感エリア。身長を入力すると天板高さを提案してくれる。常日頃、決まった高さで仕事をしている人には新たな知見が得られるだろう
昇降デスクの体感エリア。身長を入力すると天板高さを提案してくれる。常日頃、決まった高さで仕事をしている人には新たな知見が得られるだろう


タワー棟2階のエグゼクティブエリアでは、木調パーティションやエグゼクティブチェア・デスクを展示し、企業のビジョンや価値観を表現しながら、社員との一体感を高め、活発なコミュニケーションを促す空間を提案する。見学を終えた照井氏は、リニューアルの本質をこう総括する。「新しいショールームでは、”まざり、つながる”ことへの期待を感じました。デザイナーと家具メーカーがそれぞれの持つアイデアや知見を組み合わせることで、新しい空間表現の可能性が広がると感じています」。単なる製品展示場を超えて、設計者とメーカーが対話し、共創する場へと進化したショールーム。オカムラが培ってきたクラフトマンシップと、これからの働き方への洞察が随所に感じられる空間である。




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GUEST
松﨑道生氏
(乃村工藝社)
https://www.nomurakougei.co.jp/

オカムラガーデンコートショールーム

  • 東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート3 階
  • 営業時間 10:00 ~ 17:00
  • 定休日 土曜、日曜、祝日
  • TEL. 03-5276-2001
  • URL. https://www.okamura.co.jp/showroom/

レザーウォール studioart

2026.01.19 | インフォメーション

上/ウレタンの凹凸で奥行き感を強調したデザインの「Pattern 12」。軽やかなパール加工を施した光沢のあるレザーが美しい


施工性が良く、リフォームやリノベーションにも多く採用されているイタリア製の「レザーウォール studioart」は、壁紙やタイル、左官などの壁仕上げ材に代わる室内壁用仕上げ素材として注目されている。1967年創業以来50年以上に渡りイタリアンレザーの最先端を走り続け、現在でも世界の名立たるトップメゾンのレザーを製造し続けている鞣し会社Montebello社による製造。歴史に根ざした職人技と斬新なアイデア、洗練されたエレガンスを感じさせる。


繊細に起毛させた手触りの良いヌバックレザーを使用した高級感を感じさせるデザインの「Lumen」。波型に入れたウレタンがエレガント
繊細に起毛させた手触りの良いヌバックレザーを使用した高級感を感じさせるデザインの「Lumen」。波型に入れたウレタンがエレガント

表面に薄いヒダをつくり出し、レザーでもファブリックでもない独特な意匠性を持たせたMushroomレザーを使用した「Woods」
表面に薄いヒダをつくり出し、レザーでもファブリックでもない独特な意匠性を持たせたMushroomレザーを使用した「Woods」

COMPANY DATA

〈Anonimo Design〉
東京都港区南青山5-12-3 小田急南青山マンション701
TEL/03-3797-3904
URL:https://anonimodesign.com/studioart
営業時間/10:00~18:00 
定休日/土曜、日曜、祝日


『id+ RENOVATION GUIDE 2026』 掲載企業一覧はこちら↓
https://www.shotenkenchiku-plus.com/issues/article.php?id=8915

『I’m home.』SELECTION「id+ RENOVATION GUIDE 2026」

2026.01.16 | インフォメーション

ハイエンドなホームデザイン&ライフスタイル誌『I’m home.』と連動したリノベーションガイド「id+ RENOVATION GUIDE 2026」。リノベーション会社を始め、各種建材・設備会社などの情報を掲載します。

【Company list】
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三菱地所のリフォーム
YUUKI STYLE 友紀建築工房
レザーウォール studioart
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